2019 Fiscal Year Research-status Report
Advanced study of head impact force evaluation method and novel head injury prevention measures in Judo
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19K11525
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
村山 晴夫 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (20570542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 勝弘 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30313779)
一杉 正仁 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90328352)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 頭部外傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,交通外傷解析分野で確立された方法論を用い,柔道技で投げられた際の頭部衝撃力(頭部加速度)を詳細に検証し,新たな頭部外傷予防対策の可能性について模索することを目的としている.具体的には,1:衝突試験用ダミーを用いた頭部衝撃力測定,2:研究ボランティア(人)による頭部衝撃力測定,3:柔道における頭部外傷予防対策としての“マウスガード装着”有効性検証実験,以上3つの観点から検討をすすめることである. 令和元年度は,上記記載の「1:衝突試験用ダミーを用いた頭部衝撃力測定」を実施する計画を立てていたが,予定通りに柔道の投げ技「大外刈り」および「大内刈り」の2つの技について実験・測定をすることができた.取得したデータは,ダミー頭部内(脳内部),さらに前額部に設置された加速度センサー から得られる並進・回転加速度とした.そして,これら測定部位の異なる2カ所の加速度を同時計測することで,前額部データから脳内部の衝撃力を推定するアルゴリズムの作成を目指し,現在,これらの解析作業をすすめているところである. また,並進加速度をベースとするHICを算出し,「推定傷害レベル」の評価も解析しており,さらにはダミーが投げられる際の頭部挙動を動画記録から,加速度データ波形と映像データを複合的解析作業を試みることで,より詳細な頭部外傷発生機序の解明にあたっているところである. 今後,実験施設の使用可能な環境が構築されしだい,さらなる追加実験も計画しており,より社会に貢献できる研究成果が期待できる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和元年度に予定していた実験実施状況ついて,今後さらなる追加実験の計画はあるものの概ね予定通りに遂行することができた.また,今後予定している“ヒト”で実施する予定の次期実験についても,倫理審査委員会の承認を得ることができ順調に準備作業が進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題を遂行するべく,令和2年度は当初予定していた以下の研究内容を進めていく予定である.そのために,実験実施において全面的に協力いただいている実験施設との実験計画を具体的に進めていく必要がある.また,ヒトでの実験では公募による実験協力者を募ることも予定している.したがって,実験実施可能条件を早期に整えて実行に移していく所存である. 1:衝突試験用ダミーを用いた頭部衝撃力測定(昨年度より継続) 2:研究ボランティア(人)による頭部衝撃力測定 3:柔道における頭部外傷予防対策としての“マウスガード装着”有効性検証実験,
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Causes of Carryover |
主な理由としては,令和元年度内での実施予定であった最後の実験が都合(新型コロナの影響)により実施できず,それに関わる費用が余剰した. 令和2年度は,現時点において実験実施の予定があるので,計画通りに実験を遂行する際には,それに関わる物品費や人件費等での支出が想定される.
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