2019 Fiscal Year Research-status Report
高コレステロール血症治療薬スタチンは筋肥大を抑制するか?
Project/Area Number |
19K11527
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
川田 茂雄 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (20376601)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | メバロンサン経路 / スタチン / 脂質異常症 / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界の肥満人口は過去30年で約2.5倍になっており、20億人を超えている。肥満者の増加と歩調を合わせるように、脂質異常症患者も増加している。脂質異常症の一つである高コレステロール血症は心血管イベントの発生と密接な関係があることが知られている。高コレステロール血症の改善に運動指導や薬剤投与が行われている。薬剤にはスタチンが用いられており、コレステロール合成阻害効果としては著効である。しかしながら、スタチンには副作用として僅かな割合ではあるが横紋筋融解症や筋肉痛が生じることが報告されている。このように、スタチンには潜在的に横紋筋融解症や筋肉痛といった骨格筋に対するネガティブな影響があるにも関わらず、スタチンの服用中に骨格筋に力学的負荷(運動)を課した際の骨格筋への影響を検討した報告は皆無である。そこで本研究では、運動とスタチン投与を組みわせた際の骨格筋への影響を検討することを目的としている。 スタチンには脂溶性の高いものと低いものが数種類ずつある。本年度は本研究で使用するスタチンを選別するために、いくつかのスタチンを培養中のマウス筋芽細胞株であるC2C12細胞に様々な濃度で添加し、細胞増殖や細胞死への容量依存的影響を検討した。 これにより、細胞増殖に対して強い負の影響をもつ種類や、ほとんど影響を与えないものを選別した。一方で、低容量では細胞増殖に対して正の影響を与える可能性が示唆される結果もあり、今後、詳細に検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は細胞株を用いたin vitroの研究と、マウスを用いたin vivo研究を同時に進める予定であったが、動物実験室の大規模改修工事があったためin vivo研究を進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本実験で用いるスタチンの選別は概ね終了しているため、今年度はマウスを用いた動物実験を行う予定である。 また、細胞株を用いたin vitro研究では、スタチンの筋芽細胞に与える影響をより詳細に分子レベルで検討する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度実施予定であった動物実験が実験室の改装により延期となり、消耗品等の支出がなかったため。 動物実験は今年度は可能となるため、動物購入費や飼料代等に充てる。
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