2019 Fiscal Year Research-status Report
レジスタンス運動前後の遺伝子プロファイルからトレーニング効果を予測する
Project/Area Number |
19K11531
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
菊池 直樹 日本体育大学, 体育学部, 准教授 (10739478)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 遺伝子多型 / 筋力トレーニング / ACTN3 / MCT1 / CNTFR |
Outline of Annual Research Achievements |
運動・トレーニングは、アスリートの競技力向上だけでなく、一般者の生活の質の向上や代替医療としての役割を持つなど幅広く実施されている。運動・トレーニングの効果の個人差には、遺伝的な影響も報告されているが、詳細な研究はなされていない。本研究課題では、特に筋力トレーニングの効果の個人差についての遺伝特性を明らかにすることを目的として、1)遺伝子多型、2)レジスタンス運動前後の遺伝子発現、さらには3)エピジェネティクスの観点から検討する。 初年度は遺伝子多型についての検討を行った。健康な男女47名(男性16名、女性31名)を対象として筋力トレーニングを8週間行った。トレーニング種目はベンチプレス、スクワット、スティフレッグデットリフト、ワンハンドロウ、バーベルランジであった。いずれの種目も10-12RMの強度で3セット行った。測定項目は、1RM, 脚伸展筋力、大腿部筋厚、柔軟性であった。遺伝子多型の解析は、唾液からDNAを抽出し、Taqmanprobe法にて解析をおこなった。初年度はACTN3, CNTFR, ACE, MCT1, ESR1などのパフォーマンスや筋力との関連性が報告されている遺伝子多型について検討した。ACTN3遺伝子R577X多型の多型間において筋力トレーニングに対する適応の違いは男女ともにみられなかった。Effect Sizeを検討したところ、特に男性においてXX型のトレーニング効果が大きい傾向が見られた。今後その他の遺伝子多型についても検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トレーニング効果について約50名を対象に検討した。遺伝子多型による検討は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、コロナウィルス感染拡大の影響を受けて、今後の研究再開の目処が立たない状況である。現状は、現在公開されているデータベースなどを元に今後の研究の方向性について検討している状況である。
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Causes of Carryover |
経費について多少の変更があったため。令和2年度に消耗品などの購入に利用する予定である。
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[Journal Article] COL5A1 rs12722 polymorphism is not associated with passive muscle stiffness and sports-related muscle injury in Japanese athletes.2019
Author(s)
Miyamoto-Mikami E, Miyamoto N, Kumagai H, Hirata K, Kikuchi N, Zempo H, Kimura N, Kamiya N, Kanehisa H, Naito H, Fuku N.
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Journal Title
BMC Medical Genetics.
Volume: 20
Pages: 192
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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