2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K11539
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
当麻 成人 大阪医科薬科大学, 薬学部, 准教授 (20368179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出村 慎一 金沢大学, 人間社会研究域, 客員研究員 (20155485)
川端 悠 大阪公立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (20713390)
長澤 吉則 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (40299780)
松浦 義昌 大阪公立大学, 高等教育推進機構, 教授 (60173796) [Withdrawn]
青木 宏樹 福井工業高等専門学校, 一般科目(自然系), 准教授 (90622564)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 敏捷能力 / 高齢者 / 転倒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢者の転倒回避能力を適切に評価することができるテスト(転倒回避能力テスト)を作成することを目的としている。2022年度は、転倒回避能力テストの差異妥当性を検討した。対象者は、18~32歳の健康な青年男性18名及び60~75歳の男性高齢者29名であった。測定機器は、武井機器工業株式会社製ステップ測定システム(S-17189)を使用した。本研究では、タッチ(手)とステップ(足)を組み合わせた(右手、左手、右足、左足がそれぞれランダムに3回、計12回)3種類の指示パターンを作成した。30bpmをタッチとステップ支持のテンポとして選択した。対象者は設置されたシートから10㎝離れた位置に直立姿勢で立ち、両足に体重を均等に加重し、前方に配置されたパソコンのディスプレイを注視した。その後、対象者はディスプレイ上に呈示された方向指示に従い、指定されたシートにタッチあるいはステップした。指示パターンごとに連続選択反応時間を算出した(12回のタッチ及びステップ反応時間の合計値)。各指示パターンとも3試行実施した。3試行のうち、近似2値を代表値とした。連続選択反応時間の年代差を検討するために、対応のないt検定を利用した。平均値の差の大きさはEffect Size(ES)により検討した。本研究における優位水準は5%とした。t検定の結果、全パターンの連続選択反応時間は、青年が高齢者よりも短かった。また、全パターンのESは2.0以上の大きい値であった。以上、新規開発した四肢の連続選択反応テストの差異妥当性は保証されることが明らかにされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検討課題の一つであるテストの妥当性(差異妥当性)を検討する予定であったが新型コロナの影響でやや遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、連続的な外乱刺激に素早く対応する敏捷能力を評価する転倒回避能力テストと既存の敏捷性テストとの関係を検討する。また、外乱刺激に対応する敏捷能力のトレーニング効果について検討する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ禍の影響により、当初の予定から遅れ2022年度の学会発表件数が少なくなり、旅費の使用がおさえられた。2023年度は、少なくとも2件の学会発表を予定しており、それに伴う旅費の使用を見込んでいる。
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