2019 Fiscal Year Research-status Report
知覚・認知機能の個人差に着目したプレッシャー対策のための知覚トレーニングの検討
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19K11547
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
村山 孝之 金沢大学, GS教育系, 准教授 (20531180)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 視線行動 / Quiet Eye / 知覚 / 注意 / 自我消耗 / パフォーマンス / ゴルフパッティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,自我消耗状態において運動課題を遂行する際の,QE時間と空間性情報の知覚との関係性を検討することを目的とした(新型コロナウィルスの影響により,人を対象とした実験を中断せざるを得ない事態に陥ったため,3名のデータについて報告する).健常者3名を対象として,実験室内でのゴルフパッティング課題を行った.ターゲットは,1.8mを基準に,異なる5つの距離に提示した.実験条件は,非自我消耗条件と自我消耗条件とした.自我消耗条件では,ストループ課題を5回反復して実施した後にパッティング課題を行った.現在のところ,非自我消耗条件から自我消耗条件にかけて,状態不安と心拍数については3名全員の値が増加している.また,QE時間については,3名中2名のQE時間が自我消耗条件にかけて減少する傾向がみられている.ターゲットの知覚サイズについては,3名全員において,自我消耗条件の知覚の精度が非自我消耗条件に比べて低い傾向がみられる.今後参加者数を増やしたうえでデータ数を増やし,自我消耗状態が環境情報の知覚精度やパフォーマンスに及ぼす影響について詳細に検証する必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの影響から,予定していた時期に人を対象とした実験を遂行することが困難になってしまったため.
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Strategy for Future Research Activity |
所属機関において,人を対象とした実験の再開が可能になり次第,参加者を増やして実験を継続する.また,パッティング時のクラブの動きを計測できるシステムを準備することができた.機能性と簡便性が高い計測システムであるため,パッティングのボールの位置だけではなく,パターの運動学的変化についてもパフォーマンスの指標とし,自我消耗との関連について詳細に検討する予定である.
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Causes of Carryover |
購入を予定していた機器が予定より安価で納入されたこと,ならびに新型コロナウィルスの影響から2020年度に参加を予定していた国際学会の参加費や旅費の確保が不要になったことから,使用計画を再検討することになり,次年度使用額が生じた.
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