2023 Fiscal Year Annual Research Report
青少年スポーツ指導者を対象としたアンガーマネジメントプログラムの開発
Project/Area Number |
19K11561
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
渋倉 崇行 桐蔭横浜大学, スポーツ科学研究科, 教授 (30288253)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アンガーマネジメント / 青少年 / 指導者 / コーチ / 暴力行為 |
Outline of Annual Research Achievements |
2024年度は,指導者の暴力行為の発生を防ぐ介入プログラムの作成,実施,評価を行った.具体的には,理論モデルに基づき介入プログラムを作成した.そして,その介入プログラムを2団体の指導者に対して実施した.プログラムの内容は以下のとおりである.①アンガーマネジメントの目的,②問題となる怒りのタイプ,③怒り感情の概念的理解,④怒り感情の表出メカニズム,⑤非合理的信念の概念的理解,⑥対人関係における認知の再構成の必要性,⑦アンガーマネジメントにおける志向のコントロール,⑧アンガーマネジメントにおける行動のコントロール,⑨アンガーマネジメントの現場での適用とその効果,⑩アンガーマネジメントの実践.プログラムはアンガーマネジメントの知識を得ること,およびアンガーマネジメントを実践することから構成された.時間は90分間であった.また,自己理解を進めることを目的として,プログラムの実施前に2022年度に作成された6下位尺度からなるコーチの怒り喚起場面尺度(「無気力なプレー」,「自分勝手な言動」,「指示指導に対する不満の態度」,「物事に取り組む姿勢の欠如」,「消極的なプレー」,「規範意識の欠如」)18項目)に回答することを事前課題としてとして求めた.プログラムの効果を検証するためのデータ収集は,プログラム開始前,終了後,修了1か月後の3回実施された.データ解析までは完了しておらず,今後分析を進めて研究結果をまとめたい. 研究期間内に理論的研究と実践的研究を行うことが企画されていた.理論的研究で尺度作成が行われた.今後はアンガーマネジメントプログラムの実践の効果を個人にフィードバックできるような標準化の作業が期待される.また,実践的研究については長期的な視点で継続可能なプログラムを開発することが期待される.
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