2019 Fiscal Year Research-status Report
Development and verification of the long-distance running unit that aimed at improving technical and psychological self-control ability.
Project/Area Number |
19K11586
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
小山 浩 常葉大学, 健康プロデュース学部, 准教授 (60805521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 和弘 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (20327183)
池田 英治 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (70726877)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 技能的・心理的セルフ・コントロール能力 / 中学校体育学習 / 長距離走単元 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である、体育学習が認知能力としての技能的なセルフ・コントロール能力と非認知能力としての心理的なセルフ・コントロール能力の育成にどのように係わるかについて、今年度は研究を進めた。 2019年の9月に浜松市の公立中学校において、心理的なセルフ・コントロールの予備調査を実施した。さらに、2019年11月から、主調査を研究協力校である東京都内の国立大学附属中学校において、体育授業「長距離走単元」を実施した。単元の前後に、心理的なセルフ・コントロール能力についてのアンケートを実施した。また、技能的なセルフ・コントロール能力についての変容は、単元カードに記載された授業記録から読み取った。 結果として、心理的なセルフ・コントロール能力ついては、単元前後で多少の変容は見られたが、一次分析において、有意差を検出するには至らなかった。データのより詳細な分析は、今後のデータの蓄積を踏まえ結論を導きたいと考える。一方の技能的なセルフ・コントロール能力については、長距離走において、自己のペースを一定にコントロールして走る能力を技能的なセルフ・コントロール能力として捉え、単元前後での変容を検討した。つまり200mトラックを自己で設定した一定のペースで走る予定タイムと、実際に走った結果タイムとの差を記録し、単元が進むに従ってどのように変化するかを調べた。その結果、単元の全体を通して、この差が有意に縮まることが確認できた。さらに、過去の単元カードを今回の手法に準えつつ、一次分析を加えたところ、単元内で同じようなデータの揺れがありながらも、同じような結果を得ることができた。 以上のことから、体育学習において、特に長距離走単元では、セルフ・コントロール能力のうち、技能的なものは生徒に獲得させうるが、心理的なものは次年度以降のデータ蓄積を待つ必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力校において、本研究に必要なデータの取得が順調に進んでいる。まず、授業実践に合わせ、適切な物品の供与を行い、授業実践の適正を期すことができた。そのため、男女合わせて200名近い中学生による授業展開が順調になされ、クラス毎(各40名全5クラス)ほぼ同一の授業内容が展開された。ただし、天候不順のため、当初予定していたグラウンドの使用が不可となり、体育館にて変則的な授業が展開されたため、データを精査し、調整する必要があることは否めない。 今年度取得したデータは、一次処理のための入力作業も順調であり、研究協力校と連絡を密にとり、遅滞している回収分も逐次入手、入力する予定である。また今年度は、別途、単元前後の単元についてのアンケート調査も実施しており、心理的なセルフ・コントロール能力に通じる内容を抽出し、関連性を調べ、データ分析の視野を広げることに役立つと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で必要とするデータを蓄積するにあたり、次年度以降も長距離走単元の体育授業実践を研究協力校とともに推進する必要がある。そこで、その打ち合わせを綿密に行い、今年度の授業実践の修正点を確認しつつ、取得すべきデータの精度をより上げていく必要がある。すなわち、単元を通して心理的なセルフ・コントロール能力を向上させうるのかを調べるために、次年度以降の実践においてもより適切なアンケート調査を進める必要がある。また授業実践の適正を期すためにも、新規物品の購入や補充を随時進める必要がある。
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Causes of Carryover |
外部仕様の大型デジタイマーの購入が単元の実施にあたり、発注遅れから間に合わず、次年度購入に切り替えた。既存のものを研究協力校に修理を依頼し、代用した。また物品の一部単価が下がった。データ入力の人員の時間が思うように確保できず、研究代表者自身で進めたため、謝金等が余剰となった。 以上のことを踏まえ、次年度は物品の早期発注、人員の確保等を適切に行う。、
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