2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development and verification of the long-distance running unit that aimed at improving technical and psychological self-control ability.
Project/Area Number |
19K11586
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
小山 浩 常葉大学, 健康プロデュース学部, 准教授 (60805521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 和弘 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (20327183) [Withdrawn]
池田 英治 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (70726877)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | セルフ・コントロール能力 / BSCS-J / 中学生 / 長距離走単元 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ペース走を基本とした長距離走単元をとりあげ,ペース配分をコントロールして走る技能的なセルフ・コントロール(以下SC)能力を獲得しつつ,心理的なSC能力をも獲得することを,単元カード及び事前事後の質問紙調査から明らかにすることを目的とした. 東京都区内にある国立大学T大学附属中学校を対象校とし,同校の中学1年生を対象学年とした.当該学年で15時間の長距離走単元を実施した.単元カードに記載された単元の各段階での,予測値と結果値の差の絶対値を技能的SC能力とした.また,心理的SC能力を測るBSCS-J調査を,単元の前後で実施した. 結果,技能的SC能力の向上は認められたが,心理的SC能力については,変容がみられなかった.2019,2021の両年度とも同様の結果であったことから,中学生において長距離走単元を通しての心理的SC能力を向上させることはできないが,技能的SC能力は向上させうることが示唆された. 心理的SC能力については,尾崎(2016)らが「経験を積み重ねることを通じて,加齢に伴いSCが向上すると考えられる」と指摘するように,年齢を重ねることで向上するが,本研究の対象とした中学生においては,中学1年生段階で一定の高さまで達し,単元を実施した期間(2ヶ月程度)では変容しないことが示唆された.尾崎らはSC能力の加齢に伴う,BSCS-Jの得点について,40代40.53(SD=8.38)としている.本研究対象の中学生は,2019年度pre調査40.8(SD=7.03)で40代に近く,2021年度pre調査35.9(SD=7.59)で20代に近い結果であった.これは小山が指摘した大学生と中学生の比較結果とも近い.都会と地方の中学生の比較から,この傾向が今回においても示された.都会の中学生においては,ほぼ成人の域に近づくことが予想される.
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Research Products
(1 results)