2019 Fiscal Year Research-status Report
Research on the content of the ball movement (goal type) skill suitable for the developmental stage of primary school students
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19K11587
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Research Institution | Biwako-Gakuin University |
Principal Investigator |
深田 直宏 びわこ学院大学, 教育福祉学部, 准教授 (00825010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大友 智 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90243740)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小学校体育 / 技能 / ボール運動系領域 / 発達段階 |
Outline of Annual Research Achievements |
ボール運動系領域の体育授業では、技能の指導内容が不明瞭であることが指摘されてきた(吉田,1997)。2008年告示の小学校学習指導要領(以下,要領)では、ボール運動系領域の技能の指導内容が、スコープとシーケンスの観点から各学年段階に具体的に設定された。しかし、発達段階に適合する指導内容を特定するための実証的研究は、これまであまり進められてこなかった。本研究の目的は、体育授業における児童の発達段階に適合する指導内容を実証的に明らかにすることである。特に、小学校中学年、及び、高学年のボール運動系領域(ゴール型)を対象とする。具体的には、小学校3年生から6年生までの各学年2クラス、合計8クラスを対象に、当該単元の授業を実施する。全授業時間のゲーム場面をビデオ撮影し、学習者行動のデータから、技能成果を検討する。そして、要領解説体育編(以下、解説)に示された技能の内容を手掛かりに、児童の発達との関連で検討する。 2019年度においては、過去にデータ収集を行ったゴール型(タグラグビー)のデータを分析し、高学年児童の技能水準別に学習可能な指導内容について検討した。具体的には、タグラグビーにみられる、ループ、クロス、飛ばしパスの3つの技術の獲得状況を検討した。その結果、ループは、児童の技能水準に関わらず、獲得されなかった。クロスは、上位群児童に獲得された。飛ばしパスは、上位群及び中位群児童に獲得された。本結果については、学会にて発表を行った。また、2017年から2018年にかけて、データ収集を行ったゴール型(バスケットボール及びサッカー)の映像の分析に着手している。映像は、小学校3―6年生の計8クラスの児童を対象としている。現在、分析作業は順調に進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、高学年のボール運動系領域(ゴール型)を対象とし、児童の発達段階に適合する指導内容、特に技能の内容について実証的に明らかにする。小学校3年生から6年生までの各学年2クラス、合計8クラスを対象にする。同学年の2クラスでは、介入群クラスと統制群クラスを設定し、比較検討する。 2019年度には、全ての授業に関して、ビデオ撮影を終了した。得られた映像データは、大量であるため、順次分析を始めている。分析にあたっては、4名の学生に、分析カテゴリーに沿ったトレーニングを実施した。カテゴリーごとに80%を超えるまで行い、その後、分析を開始した。得られたデータを元に、学会発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、データ収集の完了、及び、データ分析を進めている。2020年度は、データ分析を完了する。収集されたデータを元に学会発表を行う。 2021年度、及び2022年度は、収集されたデータを元に国内、及び海外において学会発表を行う。2023年度は、これまで発表したデータを整理し、論文を作成し投稿する。
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