2019 Fiscal Year Research-status Report
Effect of tDCS on intensive exercise performance with different duration and its training.
Project/Area Number |
19K11593
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小宮山 伴与志 千葉大学, 教育学部, 教授 (70215408)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | ペダリング運動 / 経頭蓋的直流電気刺激 / 皮質運動野 / 運動負荷 / 運動継続時間 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、運動強度(運動負荷)と持続時間が異なる最大力による自転車ペダリング運動に対する経頭蓋的直流電気刺激(tDCS)の効果の量的差異を系統的に検討することである。2019年度は、運動強度と持続時間が異なる3種類のペダリング運動のパフォーマンスに及ぼす大脳皮質運動野に対するtDCSの影響について検討を行った。すべての実験において、tDCSは左右下肢支配領域の皮質運動野に対して、刺激強度2mAにて15分間運動前に与えた。 第1の実験として、健常成人12名を対象として、比較的負荷の低い(負荷、体重x0.02KP)約8秒間の短時間の全力ペダリング運動、特に回転速度に対するtDCSの効果を評価したところ、刺激の極性に関係なく、有意なパフォーマンス変化は見られなかった。 第2の実験として、健常成人12名を対象として、陸上競技の中距離走を想定して、約100-200秒間継続する全力ペダリング運動(負荷、体重x0.075KP)について検討を行ったところ、陽極tDCSを与えた場合、陰極並びに偽刺激tDCSに対して有意にペダリング継続時間が延長っせる効果を有することが明らかになった。 第3の実験として、健常成人11名を対象として、10-15分の漸増負荷による持続的ペダリング運動に対するtDCSの効果を調べた。その結果、陽極tDCSを与えた場合、陰極並びに偽刺激に対して有意にペダリング継続時間が延長させる効果を有することが明らかになった。 これらの結果は、皮質運動野に対する陽極tDCSがペダリング運動に与える効果は、負荷と持続時間によって決定される生体に対する生理学的変化によって影響を受けることを示唆する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
運動負荷と継続時間の異なる3種類の全力ペダリング運動に対する皮質運動野に対する経頭蓋的直流電気刺激の効果を系統的に調べることができ、ほぼ当初の目的を達成できていると考えられる。これらの研究成果については、既に取りまとめ、論文を作成して投稿した結果、Translational Sports Medicine誌に掲載された。今後、さらに継続時間の長いペダリング運動について実験を実施するか否かについて検討を行う。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度には、2019年度と同様に、3-4種類の運動強度と継続時間の異なるペダリングン運動に対する経脊髄直流電気刺激(tsDCS)の効果について検討を始める予定である。 また、研究が順調に進んだ場合、tDCSの刺激教の違いについても検討を行う予定である。これまで、海外の先行研究では、3mA程度までのtDCSを用いており、刺激強度依存的にペダリング運動に対する効果が異なるか検討を行うことも意義があるものと考えられる。
|
Research Products
(10 results)