2021 Fiscal Year Research-status Report
Prospective investigation for contribution of physical activity and fitness to children's cognitive and non-cognitive skills, and its mechanism.
Project/Area Number |
19K11602
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
長野 真弓 福岡女子大学, 国際文理学部, 教授 (10237547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 安子 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (60388212)
足立 稔 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (70271054)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 体力 / 身体活動 / メンタルヘルス / 認知能力 / 非認知能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、認知・非認知スキルの客観的指標をアウトカムとして、小・中学生期の身体活動・体力が、後年の認知・非認知スキルにもたらす貢献、およびそのメカニズムを縦断的研究デザインによって解明することを目的としている。 今年度で当初の研究期間の最終年度を迎えたが、コロナ禍における小学校教員の負担が大きかったことに加え、感染対策上、紙媒体での調査用紙の配付・回収が困難であったこと、研究代表者および分担者が県をまたぐ移動を自粛せざるを得ない状況であったことから、出張および実施予定の調査・報告会は中止を余儀なくされた。さらに、研究代表者・分担研究者が研究に充てる予定であったエフォートの殆どを、本務校のコロナ対策及び刻々と変化する感染状況に応じた授業対応に割かざるを得ない状況であった。 よって2021年度も、これまでに蓄積したデータの確認およびクリーニング作業を行うに留まった。さらに、調査対象である児童・保護者の生活習慣・心理的特性など、コロナによる影響が大きい指標を扱う本研究の特性上、かかる時期におけるデータを使用することは解析結果を混濁させる恐れがあるため、以後の調査を打ち切り、研究期間を延長してこれまでに蓄積されたデータの公表作業に注力することとした。 年度末に研究分担者と協議し、以前の学会で研究分担者とともに公表した複数の演題のデータを統合し、独自に精緻化した尺度で評価した中学生のMental Resilience(MR)と関連する特性を探索した。結果として、体力および運動頻度はMRと強く関連していた。さらに、運動行動は、友人との交流やソーシャルサポートとも関連していた。主観的学業成績およびストレス反応もMRと有意に関連していた。以上の成績から、生徒の「知力」・「体力」・「気力」が良好な状態を示す総合的指標として、MRが有用である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当該年度も、データ数を極力増やすため感染状況を注視しながら調査の可否を検討したが実施は叶わず、これまでに蓄積したデータのクリーニングおよび再解析を行うにとどまった。コロナ禍におけるデータの質の問題によって以後の調査を打ち切ることとし、現在、データの論文化を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
調査が2年間滞ったことから、以後の調査を打ち切ることとし、次年度(2022)年度まで研究期間の延長申請を行ってデータの精査を行いながら研究成果の公表、特に論文化に注力する。研究期間の延長と今後の研究の方向性に関しては、分担研究者の承諾を得ている。
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Causes of Carryover |
当該研究課題の採択決定時は、研究期間を3年間としていたが、コロナ禍に伴う研究の遅延により、当初見込んでいた調査にかかる費用および旅費の支出がなくなり、多額の余剰金が生じた。さらに、今後の調査も打ち切りとなったことから、2022年度まで研究期間を延長し、残額を、研究補助者への謝金と成果公表にかかる経費(学会の演題登録および参加費、論文投稿料、英文のネイティブチェック)として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)