2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K11610
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
堀井 大輔 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 准教授 (20340424)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 運動意欲 / ベイズ推定 / トピックモデル / LDA |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、大学生を対象として、運動意欲の形成過程に関するデータを収集し、トピックモデルを用いて分析することとした。この手法では、文書中には潜在的にいくつかのトピックが存在し、表出している単語の組み合わせはそれらトピックの基で作り出されることを考慮するため、単語分布が類似した文書を集めることによって、あるトピックに関して書かれた文書群を見つけることができる。 データの収集方法はアンケートによって実施し、運動意欲とそれに関連する出来事などを回答する形式で行った。テキストデータについては、表層語ではなく基本形を用い、助詞・助動詞・記号を除く名詞・形容詞・動詞を中心に形態素解析を行った後、潜在的ディリクレ配分法(LDA)によって、トピック分布にディリクレ分布を仮定し、ギブスサンプリングによるベイズ推定を行った。 結果として、単語ごとの各トピックにおける出現確率(トピックごとの単語分布)と、自己の記述ごとの各トピックに属する確率(自己の記述ごとのトピック分布)を推定した。トピックパターンの特徴として、運動に対する気づきの内容を示す単語のトピック構成率に差異が存在することや、単語の割合推定によって単語から構成される文章が複数のトピックを含んでいることが確認された。また、各トピック内にどのような重要な単語が多いかについて、事後確率としての数値を算出し、パターン分類が困難であった数多くの組み合わせを客観的に区分できたことにより、それらの特徴や関連性の把握が容易になったと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
収集したデータを分析した結果について学会で発表し、さらに関連する論文の執筆も行った。しかし、新型感染症の影響もあり、被験者や補助員の確保ができないこともあった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、ベイズ推定による運動意欲の形成モデルを構築することを目的とする。 本来モデルの選択については、小さいサンプルを一度収集しただけで確定できるほど簡単なものではないことから、複数の研究で慎重にモデルの選択を行っていくのが望ましいと考える。したがって、まずモデルがデータ生成メカニズムを理論的に表現できているのか、事後予測チェックなどを用いて、データと確率モデルがフィットしているのかを視覚的にも確認していきながら、適宜、追加データの収集を行って分析を行う(おもに面接によるインタビュー調査を40名程度実施し、アンケート調査を補完する)。
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Causes of Carryover |
研究はおおむね順調であったが、新型感染症の影響もあり被験者や補助員の確保ができないことがあった。そのため、人件費や謝金の支出額が予定額よりも少なくなり、次年度への繰り越しとなった。
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Research Products
(2 results)