2019 Fiscal Year Research-status Report
スポーツ観戦者の熱中症早期発見の指標作成-教育現場への還元を目指して-
Project/Area Number |
19K11611
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Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
飯田 智行 就実大学, 教育学部, 准教授 (70509645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 和俊 流通科学大学, 人間社会学部, 准教授 (30552210)
高木 祐介 奈良教育大学, 保健体育講座, 准教授 (70707702)
家光 素行 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90375460)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 熱中症予防 / スクリーニングテスト / 皮膚感覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
「感覚反応を用いた熱中症予防簡易スクリーニングテスト」の基礎資料獲得を目指し,短時間で発汗できるサウナ入浴が感覚機能および作業能力に及ぼす影響について検討した。 健常な男子大学生 10名を対象とし,サウナにて20分間の座位安静を行わせた。サウナ入室前後に,体重,脈拍数,主観的温度感覚,口渇感,尿意感,疲労感,感覚機能,作業能力の8項目を測定した。感覚機能測定は,セメスワインスタインモノフィラメントを用いて,手指5箇所,手の甲2箇所(母指付け根・中央),前腕後面2箇所(長軸方向30%部位・80%部位),首1箇所の計10箇所の知覚機能検査を行った。各点それぞれ5回ずつ圧刺激を加え,刺激を知覚した回数を測定した。作業能力測定は,スマートフォンを用いて,指定された英単語を30秒間で可能な限り打ち込み,その文字数を記録した。 サウナ後の体重はサウナ前に比して有意に減少し,体重減少量は0.32±0.09kgであった。また,サウナ後の脈拍数・口渇感・尿意感・疲労感および主観的温度感覚はサウナ前に比して有意に増加した。サウナ前後の手指5箇所の知覚機能に有意差は認められなかったが,その他5箇所においてはサウナ後の測定値がサウナ前に比して有意な低値を示した。スマートフォンの文字打ち数に関しては,サウナ前後に有意差は認められなかった。20分間のサウナ入浴による暑熱ストレスによって,皮膚感覚の知覚機能が低下し,その中でも,触圧点の密度の低い部位が影響を受けやすい可能性が推察された。一方で,作業能力には変化がみられなかった。 以上のことから、熱中症の早期症状の発見に、皮膚感覚反応を用いたスクリーニングテストが有効である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスの影響を受け、春季休業中に予定していた実験が全て中止となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの影響で、対面での実験、スポーツ観戦のフィールド調査の実施が不透明である。可能な限りの実験は遂行していく予定であるが、難しい場合は次年度予定しているICT機器活用に関する情報収集及びツール作成を進めていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により、実験が中止となり、その際予定していた備品の購入、対象者の旅費および謝金を使用しなかったため。また、校務と発表予定にしていた学会が重複し、参加できなかったため。 新型コロナウイルスの状況によって、今年度の使用計画も変更の可能性がある。実験が遂行できるようであれば、中止になっていた実験を行うため対象者の旅費などで使用する。実験が難しいようであれば、ICT機器活用に関する備品の購入に充当する予定である。
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Research Products
(2 results)