2019 Fiscal Year Research-status Report
Quest for the principles of physical education in charge of citizenship education
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19K11615
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
深澤 浩洋 筑波大学, 体育系, 教授 (50313432)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 公教育 / スポーツ教育 / 民主主義 / 相互尊重 / 自律性 / グローバル / ローカル |
Outline of Annual Research Achievements |
シティズンシップ教育の背景および思想・理念に関する探究を2019年度~2020年度に実施する計画を立てた。2019年度は、シティズンシップ教育推進の背景や理念・思想からこの教育の目的を同定するために、文献・資料収集を行った。 また、学会大会に参加して得られた研究情報として、日英独3カ国におけるスポーツクラブ等の活動から市民参加の意義にかかる意識の相違を窺うことができた。その他、体育が市民性教育に対して持つ意義から自律した個人の育成が目指されるべきであるという知見を得た。加えて、相互尊重、共感、民主主義といったものの価値や意義を掘り下げる必要があることが今後の研究課題として認識された。 次に、グローバリズムの問題に対し、シティズンシップ教育がどのような課題を有しているかという問題意識に関しては、シティズンシップ教育の目標や課題をさらに探求する必要を指摘できる。教育は、国によっても異なるため、イギリスなど諸外国の教育政策目標や課題を明らかにする必要のあることが認識されると同時に、グローバルとローカルとの適切な関係性のあり方に加え、市民がそこにいかに関与していくべきかを明らかにするという具合に、今後の研究課題を具体化することができた。そのため、政治体制(民主主義)や教育政策を視野に入れてシティズンシップ教育を構想することが必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
博士論文審査(予備審査含む)を2019年度前半の段階では、2名担当する予定であったが、後半に入り、5名が加わり、最終審査まで審査を継続した者が4名となった。そのため、前半までの文献収集と学会での資料収集をある程度行えたものの、その解読・検討作業に十分な時間を割くことが叶わず、概略や断片的な分析にとどまった。
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Strategy for Future Research Activity |
収集した資料の分析を進める。このところの新型コロナウイルス感染問題により、学会大会の開催が取りやめとなり、大会参加や海外での資料収集を行う見通しが立っていない。その分、入手した資料に追加資料の入手を行い、文献研究を中心に今年度は、進めてゆく所存である。
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Causes of Carryover |
資料の解析作業に予定していた研究補助者の確保が不調に終わったため、次年度は、確保に努める。研究室に大学院進学者がいるため、その者に協力を仰ぎ、計画を具体化して事細かに指示を与えながら進める。 また、海外での資料収集については、昨今の新型コロナウイルスの影響で、渡航計画の立案が難しいため、旅費については、さらに次の年度(2021年度)に繰り越す可能性がある。
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