2019 Fiscal Year Research-status Report
スポーツを通じた地域開発からみた文化資源の有用性と継承・活用法に関する研究
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19K11623
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
山田 理恵 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 教授 (60315447)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 文化資源 / 地域開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域の歴史的事実や日本の伝統武道などの文化資源が、スポーツ・イベントや学校運動会等にどのように活用され、地域の活性化や教育にどのように寄与しているのかを明らかにすることを通して、スポーツを通じた地域開発の観点から、文化資源の有用性と継承・活用法について考察することを目的とするものである。 研究期間の初年度である2019年度では、まず、地域の歴史的事実に基づいて考案されたイベント「北灘ワンデリング大会」(徳島県鳴門市北灘町)について、現地調査および参与観察、資料・情報収集、アンケート・インタビュー調査を実施し、得られたデータの整理・分析を進めた。また、同じ歴史的事実に基づいて考案された運動会種目(徳島県鳴門市立板東小学校)について、現地調査および資料収集、意見交換を行い、データを蓄積した。上総いちはら国府祭りにおける「上総市原の大綱引き」(千葉県市原市)、豊烈神社(山形市)における小学生の徒打毬についても、現地調査および情報収集を行った。これらの現地調査については、地理的な関係から、研究協力者の大熊廣明氏(筑波大学名誉教授)が実施した。薩摩の伝統遊戯であるハマ投げ、日本の伝統武道であるなぎなたの普及活動についても、情報収集および意見交換を行った。 なお、本研究では、前出の大熊氏、成田十次郎氏(筑波大学名誉教授)、平山悦子氏(鹿児島県なぎなた連名理事長)、渡邉修希氏(鹿児島県立鹿屋農業高等学校教諭)を研究協力者とした。研究成果は、学会大会等において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地域の歴史的事実に基づいたスポーツ・イベントおよび運動会種目については、充実した現地調査および資料調査を行うことができた。得られた成果は、データとして蓄積し、分析を進めた。 以上のことから、研究の進捗状況は、おおむね順調であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
継続して、地域の文化資源を活用した事例に関する現地調査および資料調査を行う。得られた資料を整理・吟味し、それらの成果に基づき、それぞれの地域における歴史的、社会的背景をふまえて、スポーツを通じた地域開発の観点から考察を行う。 研究成果は、学会大会や学術誌において発表する。
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Causes of Carryover |
予定していた現地調査および資料調査・収集の回数が減ったため、次年度使用額が生じた。 使用計画としては、当初計画に加えて実施する現地調査および資料調査・収集、研究成果の発表を行うための旅費、文献複写費、図書購入代とする予定である。
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Research Products
(2 results)