2019 Fiscal Year Research-status Report
Basic research on safe and effective training for elderly recreational marathon runners
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19K11634
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Research Institution | Kyushu Kyoritsu University |
Principal Investigator |
得居 雅人 九州共立大学, スポーツ科学部, 教授 (00227571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 友記 九州共立大学, スポーツ科学部, 准教授 (60279289)
平木場 浩二 九州工業大学, 教養教育院, 嘱託教育職員 (70173226)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 筋力トレーニング / 動き / ランニングエコノミー / 酸素摂取量 / 半構造化面接法 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.筋力と動きのトレーニングがランニングエコノミーとパフォーマンスに及ぼす効果 中高齢市民ランナーを対象に筋力と動きのトレーニングがランニングエコノミーフォーマンスに及ぼす効果を検討した。男性10名(59.8±8.5歳)と女性7名(53.3±7.3歳)の市民ランナーが研究に参加した。ランナーには、週2回の筋力と動きのトレーニング(集合1回、各自1回)を12週間行わせ、その前後にトレッドミルを用いた運動負荷試験を実施した。動きのトレーニングは、足の振り戻しと重心の下での着地、支持脚の臀部とハムストリングスの筋による身体の推進、骨盤を介した遊脚へパワーの伝達を目的とした-ドリルにより構成した。筋力トレーニングは、前述の動きにつながるような自重を負荷とする体幹・腰部・ハムストリングスのトレーニングを行った。運動負荷試験では、3段階の速度での4分間走(計12分)に続いて、1分毎の漸増負荷走を疲労困憊まで行わせ、呼気ガスを採取した。トレーニング前後のランニングエコノミーを比較すると(男女各6名について)、男性においては有意では無いもののトレーニング後にVO2の低下が見られた(第1段階:31.0±3.6 vs. 30.2±2.4 ml/kg/min、第2段階:37.2±3.6 vs. 34.7±4.4 ml/kg/min、第3段階43.7±8.7 vs. 41.5±5.0 ml/kg/min)、一方、女性においては、変化は見られなかった。本研究結果からは、ランニングエコノミーの改善のためには、より長いトレーニング期間や別の方法が必要であることが示唆された。 2.ランナーの生活・スポーツ・ランニング歴 中高齢市民ランナーの生活・スポーツ・ランニング歴を知り内面に迫るため、インタビュー調査を行い、半構造化面接法によりデータを収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究自体は順調に進んでいるが、2019年度末からの学会休止の影響により、発表には至っていない。2020年度に発表したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年の筋力と動きのトレーニング介入実験では、男性において有意ではないもののランニングエコノミーの改善が見られ、一部のランナーはベスト記録を更新した。そこで、筋力・動きのトレーニング内容を検討し、介入実験の実施を計画している。具体的には、動きのドリルを再編成し、ランニングの1サイクルの中で、脚の振り下ろし局面、着地‐踏み込み局面、腕振りと脚の動きの同期、を学習するドリルを行わせ、ランニングパフォーマンスの改善に取り組み、生理的データを収集する。 また、ランナーの生活・スポーツ・ランニング歴調査データを追加、分析し、ランナーの内面に迫る。
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Causes of Carryover |
年度末の学会が中止により出張を取りやめた。2020年度の学会発表経費としたい。
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