2019 Fiscal Year Research-status Report
サルコペニアの予防・治療法の開発に向けた神経筋シナプスの維持システムの解明
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19K11660
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
森 秀一 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30508677)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 神経筋シナプス / サルコペニア / MuSK |
Outline of Annual Research Achievements |
サルコペニア (加齢に伴う筋萎縮と筋力低下) の未発症期または発症初期には、運動神経と骨格筋のつなぎ目である神経筋シナプス (NMJ) の構造に異常が認められていることから、NMJの構造破綻が筋萎縮および筋力低下へとつながるprimary eventと見なされている。それ故、NMJ の安定性を増強してその構造を維持または復元することは、筋萎縮・筋力低下の予防や治療に繋がる可能性が高いと考えられる。NMJの筋側に 特異的に発現するMuSK (muscle-specific kinase) は、筋と運動神経の間に存在する双方向性のシグナルを制御してNMJの構造維持を担ってい る分子であるが、そのシグナルの制御機構には不明な部分が多い。本研究では、サルコペニアの予防・治療法の開発基盤として、MuSKを介した NMJの維持システムの機序を解明することを目的とする。 令和元年度は、以前に作製したMuSKトランスジェニックマウスを用いて、骨格筋におけるMuSKの過剰発現が運動神経の構造に及ぼす影響を解析した。MuSKは骨格筋に特異的に発現している分子であるが、その機能は運動神経側の構造にも影響を及ぼすことが示された。遺伝子発現解析では、MuSKがGDNFの作用を介することで運動神経側の構造を制御している可能性が考えられた。また、MuSKの過剰発現によってアクティブゾーンタンパク質であるBassoonの発現上昇が示されたが、筋の種類によってその効果に違いが認められたことから、Lrp4の発現レベルの影響を受けている可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
成体の筋でMuSKを過剰発現するコンディショナルトランスジェニックマウスの作製がうまくいかないため、計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きMuSKのコンディショナルトランスジェニックマウスの作製を試みる。また、残りの研究計画であるMuSKのシグナル自体の制御機構の解析やMuSKを活性化する薬物の探索も進める。
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Causes of Carryover |
(理由) コンディショナルトランスジェニックマウスが作製できなかったため、その解析などに充てる予定であった分が未使用となって剰余分が生じた。 (使用計画) 本研究では比較的高額な試薬または消耗品をコンスタントに使用しており、また多数の実験動物を使用するため、それらの購入や維持費用に回していく予定である。
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[Journal Article] Mechanical regulation of bone homeostasis through p130Cas-mediated alleviation of NF-κB activity.2019
Author(s)
Miyazaki T, Zhao Z, Ichihara Y, Yoshino D, Imamura T, Sawada K, Hayano S, Kamioka H, Mori S, Hirata H, Araki K, Kawauchi K, Shigemoto K, Tanaka S, Bonewald LF, Honda H, Shinohara M, Nagao M, Ogata T, Harada I, Sawada Y.
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Journal Title
Science Advances
Volume: 5
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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