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2019 Fiscal Year Research-status Report

生活習慣病リスクに対する体力の影響:より重要なのは体力の高低かそれとも増減か?

Research Project

Project/Area Number 19K11787
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

門間 陽樹  東北大学, 医学系研究科, 講師 (90633488)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords体力 / 脂質異常症 / 握力 / 生活習慣病 / コホート研究 / 体力測定
Outline of Annual Research Achievements

脂質異常症は有病率が高く、血中脂質レベルをうまくコントロールすることは容易ではなく、脂質異常症による社会的経済負担が大きいことが知られている。血中の脂質コントロールに定期的な身体活動や運動が有益であることが知られているが、定期的な身体活動や運動によって維持・向上する体力と脂質異常症の発症リスクとの関連は不明である。そこで、体力レベルと脂質異常症の発症リスクに関連があるか、人間ドック健診の受診者を対象に検討を行った。脂質異常症ではなく、握力、垂直跳び、閉眼片足立ち、立位前屈、全身反応時間を測定した男性9941人、女性6208人について、6年間にわたり脂質異常症の発症の有無を追跡した。体格指数(BMI)当たりの握力の成績順に7グループに分け、脂質異常症の発症リスクを検討したところ、最も成績が悪かった群と比較すると最も成績がよかった群の脂質異常症の発症リスクは低く、明確な量反応関係が示された。さらに、BMI当たりの垂直跳びの成績と脂質異常症の発症リスクとの間にも明確な負の量反応関係が示された。他の体力項目には関連は認められなかった。これらの結果により、握力や垂直跳びが脂質異常症の発症リスクに関するリスクマーカーになる可能性が示された。
さらに、加齢による握力の変化について縦断的に記述し、追跡期間中の握力に影響する要因を明らかにした。2001年度から2007年度までに人間ドック健診ならびに握力測定を実施し、2012年度までの間に少なくとも2回以上握力測定を行った約60,000人(女性21,519人)を対象に、握力の変化について男女別にモデリングを行った。その結果、男女ともに、加齢に伴う握力の低下は非線形であり、40歳以降から低下速度は大きくなった。さらに、握力の低下は、女性と比較して男性において顕著であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

体力レベルと脂質異常症の関連について初期段階の検討が実施できた。今後は体力レベルだけではなく変化を考慮した分析を実施していく予定である。

Strategy for Future Research Activity

今後は体力レベルだけではなく変化を考慮し、他の生活習慣病をアウトカムとした分析を実施する予定である。

Causes of Carryover

本年度はwindows7のサポート終了に伴うPCの買い替えおよびソフトの更新を目的に、前倒し請求を行ったが、予定していた金額より安価に購入することができ、来年度への繰り越し金が生じることになった。また、出席を予定していた学会・会議等がコロナウィルスの感染拡大に伴い延期・中止となったため、計上していた旅費を使用する機会がなくなった。来年度は感染状況を見ながら、旅費を使用するとともに、解析のサポート等の謝金に使用するなど本研究課題の遂行を円滑に進めるために使用する予定である。

  • Research Products

    (7 results)

All 2020 2019

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (6 results) (of which Invited: 5 results)

  • [Journal Article] Physical fitness and dyslipidemia among Japanese: a cohort study from the Niigata Wellness Study2020

    • Author(s)
      Haruki Momma, Kiminori Kato, Susumu S. Sawada, Yuko Gando, Ryoko Kawakami, Motohiko Miyachi, Ryoichi Nagatomi, Minoru Tashiro, Yasuhiro Matsubayashi, Satoru Kodama, Midori Iwanaga, Kazuya Fujihara, Hirohito Sone
    • Journal Title

      J Epidemiol.

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      https://doi.org/10.2188/jea.JE20200034

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 加齢に伴う握力の変化と追跡期間中の握力に影響する要因:新潟ウェルネススタディ2020

    • Author(s)
      門間陽樹、加藤公則、澤田亨、丸藤祐子、川上諒子、宮地元彦、永富良一、田代稔、藤原和哉、曽根博仁
    • Organizer
      第30日本疫学会学術総会
  • [Presentation] 運動分野におけるデータサイエンスの研究紹介2019

    • Author(s)
      門間陽樹
    • Organizer
      第4回日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会
    • Invited
  • [Presentation] IoT、ビックデータ、AIを活用した N-of-1 研究の可能性-集団を対象としない疫学研究-2019

    • Author(s)
      門間陽樹
    • Organizer
      第74回日本体力医学会大会
    • Invited
  • [Presentation] 研究の核心からデザインを考える-我々が研究でやっているたった3つのこと-2019

    • Author(s)
      門間陽樹
    • Organizer
      日本体育学会第70回大
    • Invited
  • [Presentation] 体力をテーマにした疫学を再考する2019

    • Author(s)
      門間陽樹
    • Organizer
      第38回日本臨床運動療法学会学術集会
    • Invited
  • [Presentation] 糖尿病の予防における体力レベルの維持の影響2019

    • Author(s)
      門間陽樹
    • Organizer
      第92回日本内分泌学会学術総会
    • Invited

URL: 

Published: 2021-01-27  

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