2020 Fiscal Year Research-status Report
Study onthe anti-aging effct of coenzyme Q10 with considering individual differences
Project/Area Number |
19K11797
|
Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
鈴木 敏和 和洋女子大学, 家政学部, 教授 (70270527)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 補酵素Q10 / サプリメント / 遺伝子一塩基多型 / 食品 / アンチエイジング |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、補酵素Q10(CoQ10)の吸収や排泄に関わる遺伝子の一塩基多型(SNP)と1年間のサプリメント摂取後の血清CoQ10上昇値との関連の再分析を行った。男性では、血清CoQ10上昇値と関連のあるSNPを見出すことは出来なかった。女性では、rs2032582(ABCB1)、rs1761667(CD36)が血清CoQ10上昇値と、rs3808607(CYPA1)、rs2072183(NPC1L1)が血清コレステロール値で除した血清CoQ10上昇値と関連があった。上昇値の平均値を境として、上昇値の大きいHR群と小さいLR群に分け、HRに寄与するSNP型を決めた。さらに、HRに寄与するSNP型の個数でHRとLRの予測が可能なことを見出した。 一方で、味噌汁による粉末型CoQ10サプリメントの吸収の促進効果を期待した3週間摂取のクロスオーバー試験では、有意な差を見出すことができなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、すべての実験を一時停止したためである。ヒト臨床試験においては、地域の移動を伴うこと、感染対策用の物品の確保が難しかったこと、二度の緊急事態宣言による、実験計画の延期が主な理由である。昨年度のはじめには、8月頃までに収束し、10月頃には実験が再開できると見積もっていたが、その通りにはならなかった。このような状態は、令和3年度ももうしばらく続くと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
CoQ10の吸収に影響を及ぼすSNPが、CoQ10のアンチエイジング効果にも影響を及ぼすかについて検討する。サプリメント摂取による認知機能の改善やQOL低下予防効果を調べている研究協力者と連携して行う。先ずは、これまでの実験データを再分析し、見出した4種類のSNPをはじめとして、これまでに調査したSNPとCoQ10サプリメントによる認知機能改善、QOL低下予防作用との関連を調べる。その上で、研究協力者が今年度下半期に実施を計画している臨床試験に加わり、SNP型がCoQ10サプリメント作用に影響を与えるか検討を行う。 味噌汁の効果を検証するためには、臨床研究参加者の食事内容にも踏み込む必要がある。サプリメントと味噌汁だけでなく、一食分の食事も提供して、再検討する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言の発令の影響による、臨床試験の中止や研究機関内における研究の制限、および教育業務の負担増などの理由により、計画当初の研究が実施できる状態に無かったため。 感染症の収束具合にもよるが、遅れているヒト臨床試験、その他研究を実施するための費用として使用する。および、研究成果の公表(英文校閲、オープンアクセス費用)のための費用として使用する。
|
Research Products
(2 results)