2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of graph algorithms for robustness of lifeline network assuming disaster
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19K11834
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Research Institution | Kushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
本間 宏利 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 教授 (80249721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 陽子 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 准教授 (20217730)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | グラフアルゴリズム / 離散最適化 / 交差グラフ / 要接点問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究背景】近年,日本は地震,台風,洪水などの自然災害が続出していることから,ライフラインネットワークの災害耐性,頑健性の向上が急務となっている.交差グラフ上の最大迂回度要節点問題や最大影響度要節点問題を解くアルゴリズム開発により,ネットワーク伝達において最も重要となる地点(設備)の識別が可能となる.これらの地点(設備)に対して稼働率を向上させることで,コストパフォーマンスの高いライフラインネットワークの頑健化,安定化が実現可能となる.本研究は,災害耐性強化を目的としたグラフ理論アプローチによるライフラインネットワークの頑健化に寄与するグラフアルゴリズムの開発を目的とする. 【研究目的】本研究は通常のグラフでは膨大な計算時間を必要とする最大迂回度要節点問題や最大影響度要節点問題に対して,対象とするグラフを交差グラフクラスに限定させて,時間効率的な問題解決アルゴリズムの開発に挑戦するものである.交差グラフのクラスの多くはネットワーク構造を有する現実のインフラのモデル化に利用されており,これらの問題を解くアルゴリズムを応用することで,費用対効果の高いメンテナンスが実現可能となり,ライフラインネットワークの頑健化,安定化が実現できる. 【研究成果】2020年度の主な研究成果を述べる.(1)区間グラフにおける影響度最大の要節点導出のための効率的アルゴリズムの開発をおこなった.この成果は情報処理学会論文誌Journal of Information Processingに掲載された.(2)円弧グラフの最大迂回度要接点を導出する効率的アルゴリズムの開発の開発に着手した.(3)環状型台形グラフの全節点対最短経路を導出する効率的アルゴリズムの開発を行った.この成果はTNI Journal of Engineering and Technologyに掲載された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は以下の3つのテーマでアルゴリズム開発を行った. 1.区間グラフにおける影響度最大の要節点導出のための効率的アルゴリズムの開発をおこなった.区間グラフはインフラネットワーク設備の設計や,それらの効率的運用の実現に広く応用されている.区間グラフの要節導出のアルゴリズムに影響度の情報を有する木構造を組み合わすことで,計算時間$O(n^2)$の効率的アルゴリズムを開発した.この成果は情報処理学会論文誌Journal of Information Processingに掲載された. 2.円弧グラフの最大迂回度要接点を導出する効率的アルゴリズムの開発に着手した.円弧グラフは区間グラフの拡張概念を含むグラフであり,インフラネットワーク設備の設計や,それらの効率的運用の実現に広く応用されている.我々が開発済みの区間グラフ上に対する同問題を解く既存のアルゴリズムをそのスーパークラスである円弧グラフに部分的に適用させることで,計算時間$O(n^2)$のアルゴリズムの開発に挑戦している. 3. 環状型台形グラフの全節点対最短経路を導出する効率的アルゴリズムの開発を行った.環状型台形グラフは,交差グラフの中で最も範囲が広く,一般グラフに近いクラスに含まれる.我々が開発した非環状型の台形グラフに対して開発された既存のアルゴリズムに最短経路木を効果的に適用させることで,計算時間$O(n^2)$の効率的アルゴリズムを開発した.この成果はTNI Journal of Engineering and Technologyに掲載された.
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は以下の点に留意して研究を継続する. 1.計算量の改善:これまで開発したアルゴリズムに対して,新たな計算手法の適用,データ構造の改善,アプローチの洗練化によって更なる時間計算量の改善を目指す. 2.対象グラフの拡大:これまでに扱ってきたグラフクラスを拡大し,より現実的なネットワークの頑健化に貢献可能な実用性の高いアルゴリズムの開発を目指す.具体的なターゲットとして円弧グラフ上の迂回度および影響度最大の要節点導出,台形グラフ上の迂回度および影響度最大の要節点導出に挑戦する. 3.新たな離散最適化問題への挑戦:2019-20年度は要節点影響度,連結度,最短経路問題などに着目した効率的なアルゴリズムの開発を行ってきた.以降は実ネットワークの頑健化に貢献する新たな問題を定義し,それに対する効果的な解法手法の提案を行う.
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Causes of Carryover |
理由:当初計画通り研究を進めていたが,出張旅費において見込み額より少額で済んだこと,コロナ禍により学会等が中止になり出張業務がなくなったこと,研究分担者が長期間の海外留学により研究費利用の機会が少なかったことがあげられる. 使用計画:研究に必要な消耗品や研究打ち合わせの旅費の一部として使用する
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Research Products
(9 results)