2020 Fiscal Year Research-status Report
Construction of practical algorithms for DC/DM global optimization
Project/Area Number |
19K11837
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
久野 誉人 筑波大学, システム情報系, 教授 (00205113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 良夫 筑波大学, システム情報系, 准教授 (20650261)
吉瀬 章子 筑波大学, システム情報系, 教授 (50234472)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 数理最適化 / 非線形最適化 / 大域的最適化 / DC関数 / 単調最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2つの凸関数の差を凸多面体上で最適化するDC最適化問題に対する大域的最適化アルゴリズムを設計,計算機上に実装して計算実験を行い,良好な結果を得ることができた.2回連続微分可能な関数はすべてDC関数であることが知られているが,そのDC表現は凸関数から複数の1変数凸関数を差し引いた構造を有している.構築したアルゴリズムは,この特殊構造を利用して各1変数凸関数を線形近似し,問題を凸最小化に緩和して得られる下界値によって限定操作を実行,1変数凸関数の1つを選んでその近似区間を2つに分割することによって分枝操作を行う分枝限定法となっている.このアルゴリズムとの比較のための,汎用DC最適化アルゴリズムを現在,実装中である. DC最適化よりもさらに一般性の高い構造として,2つの増加関数の差を最大化するDM最適化が知られている.この問題は,簡単な変換によって単調関数の最適化に帰着させられるが,最適化のための手がかりとしては,矩形上では端点の1つが最適解となることくらいである.しかし,5変数程度の問題であれば効率的な最適化が可能であることを実験的に確認できたため,高次元の凸多面体上で10変数未満の単調関数を最大化する低ランク構造を想定し,複数の分枝限定法を設計した.この分枝限定法は,凸多面体を矩形で囲み,そこでの最適値を下界値に用いて限定操作を行い,分枝操作は矩形を単調関数に含まれる変数の数の矩形に細分することで行う.計算機上に実装しての予備的実験では未だ芳しい結果が出ていないが,プログラムの精緻化を進め,実用規模の問題解決に向けて研究を継続する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍でオンライン授業の準備などに忙殺される一方,研究の遂行に不可欠な学会や研究会は軒並みオンライン開催となり,学外の研究者たちとの情報交換すらままならず,研究に関するモチベーションを保つことが非常に難しい.
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Strategy for Future Research Activity |
汎用DC最適化アルゴリズムを実装して比較実験を行い,DC最適化に関する論文を改訂する.平行して,単調関数を凸多面体上で最適化するアルゴリズムの実装と精緻化を行い,計算実験を実施してその結果を雑誌論文にまとめる.
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Causes of Carryover |
予定していた国内外の学会やシンポジウムがことごとく中止,あるいはオンライン開催となり,旅費を使う機会を逸してしまったためである.
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Research Products
(1 results)