2022 Fiscal Year Annual Research Report
セミパラメトリック関数推定に基づく統計解析の新たな展開
Project/Area Number |
19K11851
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
内藤 貫太 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (80304252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 喜平次 兵庫医療大学, 共通教育センター, 講師 (50631652)
玉谷 充 島根大学, 総合理工学研究科, 特別研究員PD (80749846)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 関数推定 / ノンパラメトリック / サポートベクター回帰 / 主成分分析 / ロバストス / 歪曲度 |
Outline of Annual Research Achievements |
期間延長が認められ、2022年度も本科研費の支援を受けて研究を行った。研究計画に記載した3つのサブテーマの研究を引き続き推進した。 サブテーマ「新たな応用の開拓」では、2021年度から試行錯誤的に進めてきた、埋め込み1次元曲線の信頼領域に関する研究を進展させ、その構成方法、アルゴリズム、理論的性質について考察を与え、数値的検証も十分に行った上で論文にまとめ投稿した。 サブテーマ「様々な関数推定法の評価」においては、多変量空間ランクに基づくロバストな主成分分析に関する研究における成果を追究した。特に、空間ランクに基づく主成分分析の様々な結果のサーベイ論文を出版した。スピアマン・ランクに基づく主成分分析については、理論的にも数値的にも、様々な角度からその性質を調べ、論文として投稿した。 サブテーマ「理論的拡張と深化」では、2021年度に一定の成果を得たブレグマン・ダイバージェンスに基づく関数推定法の更なる理論的評価を追究した。特に、リスク最小化アルゴリズムによるノンパラメトリック核型密度推定量に関する論文が出版に至った。 研究期間を通じて、3つのサブテーマを意識して研究を推進してきた。これら3つのサブテーマを俯瞰して振り返ると、本科研費による研究は、「方法の構築→理論の確立→応用の展開」がサイクルとして繰り返されていた。実質科学としての統計科学に携わる者として、このサイクルの繰り返しにより、自らの研究スタイルが確立された。各サブテーマで念頭に置いた学術的問いに対しても、全てではないものの、かなりの解答を得た。それらの解答を含む実績として、期間中に論文11編が採択・出版になり、更に2編が投稿中である。科研費の支援のもと、本研究は十分な成果を得たものと判断する。
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