2022 Fiscal Year Research-status Report
多変量解析における統計的推測理論の新たな地平の開拓
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19K11867
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
今野 良彦 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00205577)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スタイン問題 / 縮小推定量 / ウィシャート分布 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高次元データやスパースデータの統計解析および一般化されたウィシャート分布族のものでの統計的推測理論の新たな地平を切り開くことを目的とする。具体的な研究課題は次の 6 つである:(a) 等質錐上のウィシャート分布に関わる推測理論の構築、(b) 等質錐上の新たな統計モデルの構築、(c) コンパクト多様体上の統計モデルの構築、(d) 低ランク平均行列の推定問題の新たな展開、 (e) 経験分散共分散行列が特異な場合の多変量複素正規分布における平均ベクトルの縮小推定法の構築、(f) 切断型データにもとでの、コピュラで相関構造を記述したモデルの平均の推定法の構築という課題解決を目指した。 本年度は (d) について研究を進めた。フランス国マルセイユの研究集会「Conference Mathematical Methods of Modern Statistics 3 (2022 年 6 月 27日-7 月 1日)」において招待講演にて (d) に関わる内容を講演した。さらに, 大阪公立大学数学研究所の研究集会「Mathematical optimazaiton and statistical theories using geometric methods (2022 年 10 月 20日-21日)」で講演を行った。 さらに, (f) については、 Shih, J.-H. Konno, Y., Chang, Y-T., and Emura, T. A class of general pretest estimators for the univariate normal mean, Commmunication in Statistics-Theory and Methods 52 (2023), no. 2538-2561. として研究成果が公刊された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記した項目のうち、(f) に関わる内容について論文が公刊された。また、(d) に関わる成果を口頭発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要に記した項目の (d) に関わる論文の投稿を目指す。さらに、(a) および (b) について構想を深めていく。 一般化されたウィシャート分布族に関わる研究者である Pitor Graczyk(France, Univ. Angers ) と伊師英之 (大阪公立大学)とは研究交流によって、研究を進めていく。さらに、江村剛志 (久留米大学) とも緊密に連絡をとりつつ、共同研究を推進する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で学会等の対面参加の出張回数が計画より減少したため。
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Research Products
(3 results)