2020 Fiscal Year Research-status Report
Automatic synthesis of memory access optimization programs synergistically coordinated with deep learning and empirical methods
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19K11874
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 幸紀 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30452113)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | メモリアクセス最適化 / 性能モデル / ハード・ソフト協調設計 / 深層学習と経験的手法 / プログラム自動合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、前年度に開発したPolyhedral最適化ツールチェインとDNN学習環境を発展するべく、以下の2つ項目について重点的に取り組んだ。 1つ目の項目として、Polyhedral最適化ツールチェインと性能モデルおよびシミュレーション技術の融合に向けた環境の構築である。Polyhedral最適化の中核となるISLライブラリと連携してメモリ階層における性能モデルについて評価するプロトタイプの構築とメモリトレースを用いた詳細なキャッシュシミュレータとの比較に向けた環境を整備した。本プロトタイプの性能モデルとしては、SCoPからフルアソシアティブキャッシュのヒット率を推定するHeyStackというPLDI2019にて提案されたモデルを採用した。メモリトレースを用いた詳細なキャッシュシミュレータとしては、バイナリ計装ツールのDynamoRIOとオンラインキャッシュシミュレータのExana-C2Simを融合し、基礎評価を進めた。なお、本キャッシュシミュレータは、スーパーコンピュータ富岳でも動作することを目指し、A64FXの環境で評価することも進めている。 2つ目の項目として、DNN学習に関して、グラフニューラルネットワークへの適応を見据えた参照実装の基礎評価を行った。グラフニューラルネットワークを処理する環境として、PyTorch Geometricに注目し、基礎評価を進めた。また、主にソースコードのバグ検出やソフトウェア工学の分野で深層学習が利用されている実例についての調査し参照実装を動作させることによるソフトウェアスタックも含めた予備評価を行うとともに、SCoP表現をベースとした大規模学習データの取得に向けた詳細の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、コロナウイルス感染症への対策としてオンラインでの学会参加による研究資料収集が主となったことにより当初計上していた旅費の執行ができなかったが、遠隔からの実験を円滑に行うためのサーバ環境の構築を行い、概ね順調に研究を行うことができた。本研究の成果の一部は、国際会議IEEE COOL Chips24にてポスター発表し、Poster Awardを受賞した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、Polyhedral最適化ツールチェインにおける性能モデルを活用した大規模学習データの取得の環境の構築を進め、プログラム自動合成として確立していくことを目指す。SCoP表現に基づく学習データの形式についての詳細を検討すると同時に、実際の学習を施行し、性能予測の精度の評価を進める計画である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症への対策としてオンラインでの学会参加による研究資料収集が主となったことにより当初計上していた旅費が不要となったため繰り越しが発生した。研究の進捗を一層加速するための経費として使用する計画である。
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Research Products
(1 results)