2021 Fiscal Year Research-status Report
労働者の『やる気』は自動計測可能か?~やる気アウェアなスマートオフィスの構築~
Project/Area Number |
19K11924
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水本 旭洋 大阪大学, 情報科学研究科, 特任講師(常勤) (80780006)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安本 慶一 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40273396)
諏訪 博彦 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (70447580)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ワークエンゲージメント / IoT / モバイルヘルスケア / 働き方改革 / ユビキタスコンピューティング / スマートオフィス |
Outline of Annual Research Achievements |
R3年度は,R2年度報告で述べた通り,COVID-19により,オフィス環境での実験が難しく,また,リモートワークが普及したことから,Withコロナ時代に適した労働環境において,やる気(Work Attitude)を自動計測可能なシステムの構築を行った.計測システムに関しては,朝夕のセンシングを基にWork Attitudeを推定するシステム,遠隔ミーティングを対象としてWork Attitudeを計測するシステムを実装し実験を行った.前者は,昨年度のエンゲージメント推定モデルに加えて,口臭を基に3-4値で表されるリカバリ状態をF値0.6で推定可能なことを確認し,後者は,オンラインミーティング中の心拍や音声などのマルチモーダルなデータを用いて,発言録から得られた感情極性,顔のランドマーク座標,他者からの感情アノテーションについて,平均絶対誤差1.78で感情を推定できることを確認した.また,当初使用を想定していたセンシングチェアでは,職場が多様化するWithコロナ時代に対応できないため,場所を問わず姿勢を計測可能なシステムのプロトタイプを開発した.センシングチェアと同様に9種類の着座姿勢を推定するモデルを構築し,87%の精度で推定できることを確認した.本年度の成果の一部は,情報処理学会等の国内研究会およびPercom Demo Sessionなどの国際会議で口頭発表を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19により,Withコロナ時代においてもやる気の計測が可能なシステムを構築するように方針を変更することになったが,システムの構築はおおむね完了したため,おおむね順調に進展していると言える.
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り社会人や学生を対象に,長期的なデータ収集を実施し,モデルの精度の向上,および,やる気の向上・低下要因を特定できるよう進める予定である.
|
Causes of Carryover |
COVID-19により国際会議の渡航ができなくなったこと,および,オンライン参加では参加費が少ないことにより,旅費に大きな差がでている.また,実験謝金についても,本年度まで企業での実験が行えていないため,使用できていない.
翌年度に関しては,姿勢推定に関するプログラムの拡張を外注するとともに,社会人や学生を対象とした長期実験の実施により謝金を使用する予定である. また,旅費に関しても,国際会議の参加費,および,海外渡航の制限が解除された場合に渡航により使用する予定である.海外渡航の制限が解除されない場合は,収集実験の被験者を増やすことを検討しており,これに伴うセンサデバイスの購入,および,謝金の支払いに充てる予定である.
|