2020 Fiscal Year Research-status Report
プロトコルの詳細な振舞いを考慮した機械学習によるTCPトラヒックの解析・制御
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19K11938
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
加藤 聰彦 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (90345421)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 機械学習 / ニューラルネットワーク / ディープラーニング / TCP / 輻輳制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度行った再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)によるTCP輻輳制御アルゴリズムの推定方式の改良を行い、10種類の輻輳制御方式の推定に適用した。具体的な改良点は以下の通り。(1)昨年の検討ではRNNの中間レイヤが1つであったのに対して、これを3つとした(いわゆるディープラーニングを採用)。(2)オプティマイザや学習レートなどのハイパーパラメータに対していくつかの方法・値を用意し、推定率の高いパラメータを用いることとした。 結果は以下の通りである。昨年度の方式では、Reno、Westwood、Vegas、およびHighSpeedとScalableの識別がうまくいかず、全体での制度は40%程度であった。これに対して、改良した推定方式では、RenoとVegasの判別に若干問題があったものの、他の輻輳制御アルゴリズムの推定は良好な結果を得た。全体で82%の推定精度を得ることができ、大幅な改良となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実績の概要に示したように、昨年度の結果に比べて、高い精度で輻輳制御アルゴリズムを推定する方式を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまではインハウスのネットワークで得られた情報のみを使って評価を行ったが、今後は実際のインターネットのサーバを対象として、輻輳制御アルゴリズムの推定を行う。その際、学習に使うトラヒックデータはインハウスで収集したものを使い、それとは別に実際のインターネット通信で得たトラヒックログから推定を行うというアプローチをとりたい。
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Causes of Carryover |
国際会議への参加ができなかったため。次年度の会議参加、必要なPCの購入などに充填する。
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