• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

Development of Maintenance-free Context Recognition by Passive Sensing

Research Project

Project/Area Number 19K11941
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

内山 彰  大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (70555234)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords環境発電 / Wi-Fi CSI / 状況認識 / メンテナンスフリー
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,人の行動などの状況認識を低コストに実現するため,電力の供給が不要なバッテリレスタグを用いた受動型センシングによるメンテナンスフリーな状況認識技術の開発を目的としている.この目的達成に向けて,これまでにバッテリレスタグおよび環境発電型タグの設計やWi-Fiチャネル状態情報(CSI)を利用した状況認識技術の開発に取り組んできた.
2021年度は,環境発電型タグの検出可能距離を延伸させるため,観測期間を長くすることでノイズとの分離を実現する手法を開発した.これにより,送信機・受信機とタグ間の距離がそれぞれ10mの場合であっても,タグの検出が可能なことを確認した.さらに,環境発電型タグを利用したメンテナンスフリーな状況認識技術を開発し,その成果が国際論文誌に掲載された.タグに搭載された物理スイッチの開閉状態を接触や傾きなどの物理的な動きと連動させることにより,特定の動きがある場合のみ,タグ特有の反射波が観測されるようにして,消費電力を大幅に低減させることに成功している.
また,固有の形状を持つ銅などの導電性素材を用いたバッテリレスタグを設計し,その反射パターンを利用して深層学習を用いたタグ識別手法の検討を行った.本手法では,シミュレーションにより得られた反射波の空間的な電波強度分布を入力として,タグを識別する.性能評価により,9種類のタグを90%程度の正解率で識別できることが分かった.
また,環境に依存しない行動認識を実現するため,アンテナアレイにより取得したWi-Fi CSIからレーダーのように電波反射強度マップを構築する方式を設計した.いくつかの初期的な検討を行った結果,人の位置や行動によって電波反射強度マップに違いが見られることが確認され,行動認識の実現が可能な見込みを得ている.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の計画に従って,これまでに環境発電型タグを利用した状況認識技術を開発するとともに,バッテリレスタグによる状況認識技術の検討を進めてきた.環境発電型タグを用いた状況認識については一定の成果が得られている一方で,バッテリレスタグによる状況認識技術の開発については,世界的な半導体不足の影響により実験機材の導入時期が遅れたり,新型コロナウイルス感染症の影響で実環境での実験が制限されるなどの理由により,実環境での十分なデータ収集ができておらず,研究期間を1年延長することとした.以上より,やや遅れていると判断する.

Strategy for Future Research Activity

最終年度は,残された課題としてバッテリレスタグによる状況認識およびWi-Fiチャネル状態情報を用いた状況認識手法の開発に重点的に取り組む.実環境でソフトウェア無線を用いた電波反射強度マップの測定環境を構築し,シミュレーションによる評価を行ったバッテリレスタグの識別手法に対して,実環境におけるマルチパスの影響低減手法などの設計を行う.また,Wi-Fiチャネル状態情報そのものを用いた状況認識技術を開発するため,電波反射強度マップと深層学習の併用を検討する.最終的に,これらの研究成果は国際会議や論文誌などで発表し,積極的な成果発信に努める.

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症の影響により学会のオンライン開催が続いたため,旅費の支出が予定より大きく減少した.また,世界的な半導体不足により,実験機材の導入が年度内に間に合わず,研究期間を1年延長したため,次年度使用額が発生することとなった.
次年度使用額は主として実験機材の導入に利用するものとし,助成金が有効に活用されるよう努める.

  • Research Products

    (4 results)

All 2022 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Journal Article] BAAS: Backscatter as a Sensor for Ultra-Low-Power Context Recognition2022

    • Author(s)
      Nakagawa Yoshihiro、Maeda Toru、Uchiyama Akira、Higashino Teruo
    • Journal Title

      Journal of Information Processing

      Volume: 30 Pages: 130~139

    • DOI

      10.2197/ipsjjip.30.130

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] Wi-Fiイメージングによる行動認識の検討2022

    • Author(s)
      大河原一輝、内山 彰、エルデーイ ヴィクトル、村上友規、アベセカラ ヒランタ、東野輝夫
    • Organizer
      センサネットワークとモバイルインテリジェンス研究会
  • [Presentation] A New Problem Setting for Mobile Robots Based on Backscatter-Based Communication and Sensing2021

    • Author(s)
      Teruo Higashino, Akira Uchiyama, Hirozumi Yamaguchi, Shunsuke Saruwatari, Takashi Watanabe, and Toshimitsu Masuzawa
    • Organizer
      SSS 2021
    • Int'l Joint Research / Invited
  • [Presentation] 時系列WiFiイメージを用いた深層学習によるタグ識別法の検討2021

    • Author(s)
      森田幸歩, 内山彰, 東野輝夫
    • Organizer
      第29回 マルチメディア通信と分散処理ワークショップ (DPSWS2021)

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi