2019 Fiscal Year Research-status Report
ICTシステムへの潜在需要の推定および潜在需要に基づくリソース設計制御方式の研究
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19K11946
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| Research Institution | International Christian University |
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Principal Investigator |
石橋 圭介 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (20710271)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 潜在トラフィック / ネットワークトモグラフィ / 経路制御 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、インターネットにおいて輻輳などにより品質劣化が発生した場合に、ユーザの通信行動変化やアプリケーションのデータ削減などの反応によるトラフィック潜在化に関して、潜在化メカニズム解明及び潜在トラフィックを考慮したネットワーク設計・制御方式の確立を目指している。
本年度は、潜在トラフィックを考慮したネットワーク設計・制御方式に向け、まずネットワークワイドな潜在トラフィック推定方法を検討した。既存の潜在トラフィック推定はリンク単位の潜在トラフィック推定であったが、ネットワーク設計・制御方式にはOrigin-Destination(OD)間の潜在トラフィックの推定が必要となる。これは、リンク単位潜在トラフィック推定手法を用いれば、従来不明であった輻輳しているリンクの帯域増加量を推定できるが、リンク単位の増加では他のリンクに輻輳箇所が移動するだけであり、OD間の潜在トラフィックを推定して、OD間のすべてのリンクについて帯域増加量を同時に検討する必要があるためである。リンクトラフィック、品質測定値からODトラフィック、品質を推定するネットワークトモグラフィ手法と、既存のリンク単位潜在トラフィック推定手法を組み合わせることで、潜在ODトラフィック推定手法を考案した。さらに同推定結果に基づくネットワーク設計方式として、推定潜在ODトラフィックに基づく帯域設計手法も提案した。
さらに、ネットワーク制御方式として、推定潜在ODトラフィックに基づく経路制御手法も提案した。これらの検討結果について学会発表2件を実施した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定では、潜在化メカニズム解明をまず実施し、その後潜在トラフィックを考慮したネットワーク設計・制御方式の確立を目指すという予定であったが、潜在化メカニズム解明のためのデータとして適切なデータが得られていないため、当初計画通りに進まなかった場合の対応として検討していた、ネットワーク設計・制御方式の検討を先に実施した。ネットワーク設計・制御方式の検討は順調に進展している。
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| Strategy for Future Research Activity |
引き続き潜在トラフィックを考慮したネットワーク設計・制御方式の検討を進める。検討が十分に進んだ段階で国際会議論文などの形で成果の対外的な発表に努める。
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| Causes of Carryover |
当初、潜在化メカニズム解明に向けたデータ分析を実行するためにサーバ購入を計画していたが、適切なデータが得られなかったために、後半実施予定のネットワーク制御・設計方式検討を先行して進めており、サーバ購入を翌年度以降に遅延させたため。
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