2021 Fiscal Year Annual Research Report
高性能・広帯域な光集積回路設計のための製造容易性を考慮した自動最適設計システム
Project/Area Number |
19K11997
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
安井 崇 北見工業大学, 工学部, 准教授 (20403438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉坂 純一郎 北見工業大学, 工学部, 准教授 (00599227)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 光集積回路 / 最適設計 / ビーム伝搬法 / 有限要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では次のような成果を得た. 1.石英平面光回路を用いた4x4多モード干渉(MMI)カプラ型光90度ハイブリッド回路の最適設計を実数型マイクロGA(遺伝的アルゴリズム)を使用して行った.その結果として,波長1520~1580nmの帯域において28.9dB以上の同相モード除去比(CMRR)および2.52度未満の位相誤差を達成し,光90度ハイブリッドに求められる典型的な性能要件を実現できる可能性を示した.加えて,本研究で開発した実数型マイクロGAを用いた最適設計システムは並列・分散処理化も行っており,5台のデスクトップ型パーソナル・コンピュータを使用した並列・分散処理環境において3.90倍の高速化率(並列化効率0.78)を実現した.これに関する研究成果をまとめた論文がACES Journal 2021年5月号に掲載された. 2.アストロフォトニクスと呼ばれる光集積回路を駆使した天文学で使用される高性能な光集積回路を設計するための基礎となる単一モード動作条件の解明を行った.具体的には,コアにAs2Se3,基板にAs2S3を使用したカルコゲナイドガラス光導波路について,構造パラメータを適切に選択することでastromical N-bandと呼ばれる波長8~12μmの帯域において偏光によらず単一モード動作を実現できることを初めて明らかにした.これに関する研究成果をまとめた論文がIEICE Trans. Electron. 2021年8月号に掲載された.また,導波層にTe2As3Se5,基板にAs2S3を使用したカルコゲナイドガラス・リブ形光導波路の単一モード動作条件について基礎的な調査を行い,その結果を令和3年度 電気・情報関係学会北海道支部連合大会で発表した.
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