2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K12016
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
清水 郁子 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70312915)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 3次元モデリング / 植物 / 3Dスキャナ |
Outline of Annual Research Achievements |
植物の成長をモデル化することは,農作物の収量予測など様々な分野で重要である.植物の形状を3次元的に捉え,同時に生物学的指標を得ることにより様々な分野に活用が期待できることから,近年,植物の3次元モデリング手法が提案されるようになってきた. 本申請では,能動的3次元センサ(以下,3Dスキャナと呼ぶ)を用い,対象となる植物の周囲に3Dスキャナを配置してデータを得て全周3次元形状モデルを構築する方法を確立し,この3次元形状モデルを時系列で対応づけることで成長をモデル化する手法を確立することを目的とする. 今年度は下記の2点を研究した. (1)3Dスキャナの光源色と環境光の強度と計測精度の関係について調査を開始した.光源色や強度が変更可能な3Dスキャナを用いて,光源色や光源強度の撮影条件を変更して植物の測定を行い,環境光と光源光の複数の条件の組み合わせで得られた測定データの精度を解析した.複数の植物について実験を行ったところ,植物により表面の反射特性が大きく異なり,また同一の植物であっても計測がうまく行える条件が異なることが判明した.植物の成長評価に必要な計測精度については,引き続き検討を行う予定である. (2)室内の無風環境においても,1回の計測時間(数秒程度)の間の植物の微小な動きは無視できず,植物全体を剛体として扱うことは難しいが,葉1枚程度の小領域は剛体の仮定は成り立つ.そのため,本研究では,植物の葉1枚程度の小領域は局所的に剛体であると仮定し,3Dスキャナで得られる3次元形状データを小領域に分割し,小領域ごとに異なるセンサ位置で得られたデータを対応づけ,剛体変換を求めることで全体のモデルを生成する手法を開発する.小領域への分割手法を検討したところ,植物の小領域の欠損により分割に失敗することが判明した.そのため,欠損部分の補間の手法について検討を開始している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予想よりも植物の表面の反射特性が複雑であり,3Dスキャナの光源条件を変化させて計測を行った場合にも,小領域の形状を欠損なく計測を行うことが難しく,当初予定していた領域分割を行ってから統合することで3Dモデリングを行うというアプローチをとることが困難であることが判明した.そのため,当初は計画していなかった欠損補間を行うアプローチについて検討を行っているため.
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Strategy for Future Research Activity |
植物の表面特性が非常に複雑であり.植物の葉1枚程度の小領域であっても欠損なく計測を行うことは難しいことがわかった.そのため,小領域の形状の欠損補間を行うことを検討を開始している.近年は欠損補間の手法について深層学習ベースの手法が数多く提案されている.まず,3D形状の補間を行う手法について複数の手法を比較し,また,成長評価を行うことのできる精度を担保するために,学習に用いるデータベースに含まれる形状データのバリエーションについて検討を行う必要がある.
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Causes of Carryover |
国際会議発表を予定していたが,発表を見合わせたため.
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Research Products
(2 results)