2023 Fiscal Year Annual Research Report
手書き文字認識問題を対象とした深層学習における入力パターン内論理構造の自己組織化
Project/Area Number |
19K12045
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
行天 啓二 大分大学, 理工学部, 准教授 (80305028)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 深層学習 / 文字認識 / 枝刈り / 物体検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は,交付申請書で設定した研究計画のうち、(5)入力パターンに内在する論理構造の自己組織化の可能性検証に則して、2022年度に確立した手法に関する実験及び手法改良を実施した。さらに,それらの成果を国際会議において対外的に発表した。 研究期間全体を通じ,研究目的である入力パターンに内在する論理構造獲得の可能性について,以下に示すトップダウン的なアプローチと、ボトムアップ的なアプローチについて検証した。 トップダウン的アプローチは、深層学習に基づくニューラルネットワークを使用し、文字認識問題における入力パターンの論理構造を把握することを目指した。具体的には、ニューラルネットワーク内でエッジ刈り込みにより単純なパターンに反応する検出器を獲得し、それらを接続して木構造として表現することで、文字認識を実現した。このアプローチは、入力パターンに内在する論理構造を明確化し、判断の根拠を説明可能にした。 一方、ボトムアップ的アプローチは、活字漢字の認識において、学習過程で認識対象の構造を把握し、その構造に基づいた認識を実現することを目指した。物体検出やインスタンスセグメンテーションを活用して文字の内部構造を理解し、誤認識の原因を解明することで、判断の根拠を示す技術を確立した。このアプローチは、認識対象の構造に着目し、その構造を利用して認識を行うことで、判断の理由を明確にすることを目指した。 両方のアプローチは、深層学習による文字認識において、単なる入力パターンの識別にとどまらず、入力パターンに内在する論理構造を理解し、判断の根拠を説明可能にする可能性を示唆するものである。
|
Research Products
(1 results)