2021 Fiscal Year Research-status Report
Design of Ice Melting Activities Built into Collaboration Systems
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19K12062
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西田 健志 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (20582993)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 消極性デザイン / アイスメルティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、日常的な活動の中で人間関係を緩やかに構築することを支援するアイスメルティングをデザインすることである。本年度は、異なるコミュニケーション状況にある人どうしが行う、コミュニケーション活動そのものを題材としたアイスメルティング活動のデザインを、コミュニケーションシステムの試作と実験により検討した。 1.主に発話によってコミュニケーションを行う人とテキストによってコミュニケーションを行う人が混在した状況において、Text-to-Speech(TTS)およびSpeech-to-Text(STT)の技術を用いて双方が対等に参加することができるコミュニケーションシステムを試作した。システムを利用したコミュニケーション実験において、従来システムでは疎外感を感じやすかったテキスト参加者が逆に会話を主導するなど対等な会話への貢献が見られたほか、STTの認識誤りが会話のきっかけになるなど人間関係構築に繋がりうる副次的な効果も観察された。ここまでの成果についてはGN研究会にて研究発表を行なっている。 2.母語の異なる人が参加するグローバルなコミュニケーション状況において、意味が通じるので話を遮ってまで指摘するほどではない些細な言語の誤りを指摘しやすくするコミュニケーションシステムを試作した。システムを利用したコミュニケーション実験において、母語話者と非母語話者が少ない心理的負担で言語についてのやり取りを行う場面が観察された。今後、このようなシステムの継続的な利用が人間関係構築につながるか検証を進めることを構想している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ハイブリッド授業への対応等によって研究エフォートを拡大することが難しく、コロナ禍に伴う研究期間2年目からの遅れを取り戻すには至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の延長も含めて柔軟な対応を検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の長期化に伴って、支出を予定していた学会参加費用がかからなかったため。本年度は、オンラインでの実験のためのVPS利用料等での支出を予定していたが、プロトタイプシステムの負荷が少なかったために利用料が想定ほどかからなかった。
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