2022 Fiscal Year Research-status Report
Design of Ice Melting Activities Built into Collaboration Systems
Project/Area Number |
19K12062
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西田 健志 神戸大学, 国際文化学研究科, 准教授 (20582993)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | コラボレーション / エンターテインメントコンピューティング / 消極性デザイン / アイスメルティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、日常的な活動の中で人間関係を緩やかに構築することを支援するアイスメルティングをデザインすることである。本年度は、複数人で動画コンテンツを視聴する状況を題材としたアイスメルティング活動のデザインをシステムの試作と実験により検討した。 1.複数人で同じ体験をする際には、その前に掛け声や動作を揃えるなどして一体感を創出することが体験の質や成績を向上させる。また、体験している様子を共有して得られる一体感が満足度を向上させる。本研究では、静寂が期待されるなどの理由で一体感が得づらい状況においても参加者の生体情報を視覚的に共有することで一体感を創出する手法を提案し、静かに映像コンテンツを視聴する状況を想定したプロトタイプシステムを開発した。ここまでの研究成果についてはEC研究会にて発表を行なっており、その効果について実験を通じて検証する準備を行なっている。 2.YouTube等の動画コンテンツをご褒美として利用するタスク管理手法についてプロトタイプシステムの開発とその効果を検証する予備的な実験を実施した。目標を達成するとご褒美が得られる従来の手法とは異なり、目標が部分的にしか達成できていなくてもご褒美の動画を部分的に欠けた状態で見ることができる偶発生を特色とした手法となっている。本プロトタイプを踏まえ、複数人でタスクの進捗やご褒美を共有することで人間関係の構築にもつながるタスク管理手法の研究を進めることを構想している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ハイブリッド授業への対応等によって研究エフォートを拡大することが難しく、コロナ禍に伴う研究期間2年目からの遅れをなおも取り戻すには至っていないため。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年延長することとした。これまでの研究を踏まえた実証的な実験に向け、より実用に近いプロトタイプを延長した期間内に効率的に開発するため、実機のエミュレーション等が無理なくできる高性能の開発環境に更新を行う。
|
Causes of Carryover |
支出を予定していた国際学会参加費・旅費等がかからなかったため。また、オンライン実験のためにVPS利用料の支出を予定していたが、プロトタイプシステムの計算負荷が少なかったためにほとんどかからなかったため。これらの理由により次年度使用額が生じた。 次年度においてはこれまでの研究を踏まえ、スマートウォッチ等のウェアラブル端末を利用する実用アプリケーションの実装を予定しているが、実機のエミュレーターを動作させる必要があるなどプロトタイプとして開発してきたwebアプリケーションと比較してPCの性能が求められることを実感し、研究期間内に効率的に研究を進めるために開発環境の更新を予定している。
|