2020 Fiscal Year Research-status Report
An experimental study to visualize an atmosphere of cooperative work based on the brain activation and eye movement
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19K12085
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
三浦 直樹 東北工業大学, 工学部, 准教授 (70400463)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 生体信号計測 / 複数人同時計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、大規模システムの運用における共同作業者の相互影響すなわち「場の空気」を、(1)個人の作業への集中度、及び(2)作業者間の協調意識の、二つの指標により評価可能であると仮説を立て、複数作業者間で同時に計測された生理信号から作業者間の相互影響を評価することを試みる。 2020年度は、昨年度の結果を受けて同時に作業を行う他者の存在による社会的促進及び社会的抑制効果の生体信号表象に関する実験参加者の追加を行なった。また指導者と被指導者を想定したPC作業課題を用いて、現実の作業現場に近い社会的文脈の中での協調行動課題中の生体信号の計測を実施した。具体的には、2名の参加者がタイミングを合わせてボタン押下を行う課題を用いて、そのタイミングの一致度をフィードバックとして個々に提示する条件と、一方の参加者のみに提示した上で参加者間でのコミュニケーションを誘発する条件とを準備し、課題遂行中の生体信号の計測及び生体信号同調度の分析を試みた。それと合わせて視線計測や瞳孔径計測など他の計測モダリティを用いて指標情報の重畳化を試みた。 しかしながら、大学における新型コロナウィルス感染症対策のための教育・研究活動の制限を受けて実験参加者を十分な人数を確保することができなかったこと、加えて参加者を同時に計測する実験環境を感染症対策方針を踏まえて変更する必要が生じたことから、少ない実験参加者での実験デザインの評価や、追加する計測手法の検証のみの実施となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は、大学における新型コロナ感染症対策のための教育・研究活動の制限を受けて、計画段階で想定していた参加者数を確保して生体計測実験を実施することが困難であった。そのため、少ない参加者数での予備的な実験と、昨年度に計測した生体信号データの詳細な解析のみに進捗が留まり、計画に遅れが発生した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は昨年度の研究進捗の遅れを取り戻すために、生体計測実験の実施を急ぐ。しかしながら感染予防対策下での実験実施となることに変化はないと予測されるため、計画時の人数よりも少ない実験参加者数で目的を達成できるよう、他モダリティの生体信号計測手法の使用や、信号特徴の分析手法の高度化についても検討を行う。
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Causes of Carryover |
計画時に想定していた旅費使用ができなかったことから、未使用予算が発生した。しかしながら2021年度も国内外の会議に参加するための旅費として使用することは困難であると考えられるため、残額については生体計測実験の円滑な実施のための実験補助者謝金などに用いることとする。
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