2019 Fiscal Year Research-status Report
人手によるファシリテーションを考慮した共創ワークショップ事例分析アルゴリズム
Project/Area Number |
19K12097
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
新谷 虎松 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00252312)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大囿 忠親 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90324475)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 共創ワークショップ / 知識ベース / 類似度計算 / 構造化 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般的に,アイデア出しや討議をするための共創ワークショップ(共創WS)において,電子化付箋を利用した討議結果の分析技術やファシリテーションのための推薦機能の実現に向けて新たなアプローチが必要である.付箋への記述は,最小限であり,その解釈は状況依存であるため,共創WSの結果を解釈するためには,付箋中のテキストのみならず,共創WS中の人手によるファシリテーションおよび付箋間のレイアウトや話題に関する背景画像等も考慮する新たな知識情報処理技術が必要である.本研究では,産学連携を通じて取得済みの共創WSのログ(作業履歴)の分析(構造化・類似度計算)アルゴリズムを実現/実装することにより,効果的なファシリテーションのための推薦機能が利用できる共創支援環境を構築する.今年度は、研究項目として「共創WSのログ分析アルゴリズムの設計」に着手した. 共創WS事例の再利用を実現するために,蓄積された非構造な形式の共創WSログを分析(構造化・類似度計算)するためのアルゴリズムを設計した.ここでの分析とは,付箋および付箋集合をノードとし,それらの関係をリンクとして表現することである.共創WS事例を単なるテキストの集合ではなく,話題に関する背景画像を考慮した知識ベース(リンクトデータ)として収集・蓄積するためのスキーマ,および構造化に必要な類似度計算手法を明らかにすることである.ここでの共創WS事例作業では,ファシリテータは,討議を発展させるための1,000種類以上の特別な付箋(コアカードと呼ぶ)を利用することを仮定している.ファシリテータによるコアカード c の選択を,ファシリテーション戦略 π と呼ぶ.ファシリテータは, c のを拡大したり表示や, c の周辺に関連する付箋 d を再配置する.このとき,d の特徴ベクトルを,c の特徴ベクトルから推定するアルゴリズムを構成した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
蓄積された非構造な形式の共創WSログを分析(構造化・類似度計算)するためのアルゴリズムを設計し,具体的な事例を用いてその有効性を確認しつつある.
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き「共創WSのログ分析アルゴリズムの設計」を継続する.また,「共創WS事例に基づく推薦機能の設計」,「共創支援環境の試作と評価」を実施する.共創ワークショップ事例に基づく推薦機能の設計とは,共創WSにおける,討議の状況(話題など)に適応して,過去の類似した共創WS事例の再利用により,共創WS促進のための最適なコアカードを得られるような推薦手法を設計することである.共創支援環境の試作と評価とは,汎用機器で簡単に利用可能な共創支援環境を実現し,具体的に提案アルゴリズムの有用性を評価/実証することである.
|