2020 Fiscal Year Research-status Report
人手によるファシリテーションを考慮した共創ワークショップ事例分析アルゴリズム
Project/Area Number |
19K12097
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
新谷 虎松 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00252312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大囿 忠親 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90324475)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 共創ワークショップ / 知識ベース / 類似度計算 / 構造化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では拡張現実感技術 (AR と略す) に基づくブレインストーミングにおける共創活動分析支援を目的とし,ブレインストーミングにおけるユーザの行動に関するデータを収集および記録を行うシス テムの開発を行った.本研究では,ユーザの行動の中でも移動経路と視線に注目 し,データ収集を行う機能を開発した.自己位置推定機能を用いて,一定時間間隔 ごとに座標を記録することで移動経路情報を取得することを実現した.hitTest を 利用し,モバイル端末のディスプレイに描画されている仮想オブジェクトを特定 することで,ユーザが視線を注いでいる仮想オブジェクトを特定し,ユーザの視 線情報を取得することを実現した.さらに本研究では,取得したデータを AR 技術 を用いて視覚的に示す機能も実現した.ユーザや付箋に見立てた仮想オブジェク トを現実空間上に配置し,記録したデータを元に移動や回転の動作をさせる.こ れにより,ブレインストーミングの様子を再現することに成功した.また,AR 技 術を用いたブレインストーミングでは,参加者それぞれが端末を用いて見ている 映像を共有することが有益に働くと考えた.そこで本研究では,AR のオブジェク トが映っている映像を共有することを可能にする機能を実現した.本システムの 実現により,これまでの情報推薦では利用されていなかったデータを取得するこ とが可能になった.このデータを活用することで,推薦システムの精度が向上することが見込まれる.また,本研究の関連研究として共創ワークショップにおける「場」の情報を自動的に取得するための研究としてDNNを利用した画像のシーン理解に関連する研究を推進した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
蓄積された非構造な形式の共創WSログを分析(構造化・類似度計算)するためのアルゴリズムを設計し,具体的な事例を用いてその有効性を確認しつつある.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き「共創WSのログ分析アルゴリズムの設計」に関して構造化のための手法を洗練する.また,「共創WS事例に基づく推薦機能の設計」,「共創支援環境の試作と評価」を実施する.共 創ワークショップ事例に基づく推薦機能の設計とは,共創WSにおける,討議の状況(話題など)に適応して,過去の類似した共創WS事例の再利用により,共創WS 促進のための最適なコアカードを得られるような推薦手法を設計することである.共創支援環境の試作と評価とは,汎用機器で簡単に利用可能な共創支援環境を実現し,具体的に提案アルゴリズムの有用性を評価/実証することである.
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で予定していた学会出張を取り止めたため.評価実験に必要なLiDARセンサーに基づくARが利用可能なタブレット端末を購入する予定である.
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