2019 Fiscal Year Research-status Report
Efficient generation algorithms for geometric graph classes
Project/Area Number |
19K12098
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
齋藤 寿樹 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (00590390)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 純 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (20572473)
吉仲 亮 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (80466424)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | グラフアルゴリズム / 列挙アルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は幾何的特徴を持つグラフを生成する効率的なアルゴリズムの開発を行っている.2019年度は大きく2つの成果を得ることができた. 1つ目は同型性を考慮した効率的なグラフ列挙アルゴリズムのフレームワークを開発した.これは逆探索法を用いたアルゴリズムで,同型性を多項式時間で解ける任意のグラフクラスに適用が可能である.その応用例として代表的な幾何的特徴を持つグラフである区間グラフおよび置換グラフそれぞれに対するアルゴリズムを設計および実装を行った.本成果によるプログラムを公開するとともに,列挙したグラフはカタログとして公開している. 2つ目は近年,盛んに研究が進められている列挙索引化手法であるフロンティア法を拡張した色付きフロンティア法を提案した.従来,フロンティア法は二分決定グラフを生成するが,色付きフロンティア法では多値決定グラフを生成し,そこからある種等価な二分決定グラフへと変換する手続きを用いる.それらの手法を用いることにより,様々な誘導部分グラフを特徴として持つグラフクラスを効率的に列挙することが可能となる.本年度はコーダルグラフおよび区間グラフに対する高速な列挙アルゴリズムを開発および実装を行い,これまで高速であるとされてきた列挙アルゴリズム技法である逆探索法では列挙できない大きなインスタンスに対して列挙索引化に成功している.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フロンティア法を拡張した色付きフロンティア法を提案を提案し,様々なグラフクラスへと拡張することができた.また,フロンティア法の性能はグラフのパス分解の品質に深く関わりを持つため,高品質なグラフのパス分解を求める効率的なアルゴリズムの開発が必要となる.現在,パス分解アルゴリズムをユトレヒト大学のグループと研究・開発を行っている.現在はアルゴリズムの実装および性能の実験的に検証している. 査読付き国際会議および国際論文誌に計 2 本採択されるなど,研究成果が得られている.さらに今後の研究に向けた準備も整っており,研究は順調に進んでいるといえる.
|
Strategy for Future Research Activity |
色付きフロンティア法を様々なグラフクラスへと拡張していく.特に,幾何的特徴を持つグラフの多くはいくつかの禁止誘導部分グラフで特徴づけられる.それらのグラフクラスに対する効率的なアルゴリズムを開発する. また,ユトレヒト大学との共同研究で行っているパス分解アルゴリズムの高性能化に伴い,列挙・索引化アルゴリズムを用いて解くことができるインスタンスの規模は飛躍的に大きくなると考えられる.パス分解アルゴリズムのさらなる高性能化を行うとともに,そのアルゴリズムをフロティア法へと適用することにより,実応用への幅を拡張していく.
|
Causes of Carryover |
所属する大学にて実施されている若手研究者の長期海外派遣制度を利用し,ユトレヒト大学へ長期出張を行った.これにより,当初と比べて,ヨーロッパへの出張旅費を大幅に減らせることができた.また,新型コロナウイルスの影響により,予定されていたミーティングをキャンセルしている. ユトレヒト大学との共同研究を一層,促進していくため,今後の出張旅費として使用する.
|
Research Products
(6 results)