2019 Fiscal Year Research-status Report
外国語産出技能の育成支援のための画像・言語処理に関する研究
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19K12119
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
南條 浩輝 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (50388162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
壇辻 正剛 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (10188469)
森 信介 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (90456773)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 外国語学習 / 外国語の産出 / 画像キャプショニング |
Outline of Annual Research Achievements |
画像処理技術と音声・言語情報処理技術とを用いた外国語能力の育成支援の研究を推進している。ユーザが画像を見て産出した外国語作文や発話を自動評価するための画像・言語の統合的情報処理に関する基盤技術、およびそれを用いた外国語産出能力の育成のための基盤形成を目指して研究を行っている。2019年度は、具体的には以下を推進した。 - 画像からの多様な観点からの説明文テキストの生成:ユーザ産出データ(作文・発話)の自動評価のために必要となる正解文候補の自動生成に取り組んでいる。その際、多様な観点から生成を行う方法について研究を推進した。既存の画像キャプション生成技術の問題点を検討し、必要な課題の明確化に取り組んだ。画像データ、キャプションデータ、その他の言語資源など、必要なデータ収集を進めた。作文自動評価のための多様な教師データを大規模に自動的に生成する試みであり、意義深い。 - 作文データの収集:画像からの作文生成において学習者がどのような産出誤りを起こすかの分析と、その産出誤りをどのように採点すべきかの明確化に取り組んだ。画像を見せて作文データを収集するためのwebシステムの構築を行い、穴埋めタスクで実際にデータを収集できた。本収集システムの穴埋め欄の大きさを操作することで、より自由なユーザ産出データも収集できる。さらに、本収集システムを現在取り組んでいる作文採点システムと接続することで、オンライン上での作文自習システムの構築につながるため、意義深い。 - 情報収集、成果報告:研究課題に関連する研究等の調査と成果報告を推進した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
外国語産出能力の育成支援のための技術、具体的には、作文データの収集基盤、採点のための評価データの自動生成技術について研究を推進できている。
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Strategy for Future Research Activity |
・ユーザ産出データ(作文・発話)の大規模収集の実施とコーパス作成 ・採点のための画像からの多様な作文の生成とそれを用いたユーザ産出データの採点・フィードバックのための研究の推進 ・実際の外国語学習における有効性評価の実施を推進
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Causes of Carryover |
既存の計算機資源を活用しつつ初期実験を進め、webを利用して無報酬無記名式で作文データ収集を実施したため、物品費・人件費の支出が予定よりも少なくなった。新型コロナウイルスの影響で予定していた学会参加ができず、旅費および学会参加費にかかる支出が予定よりも少なくなった。 次年度以降は規模を拡大した作文・採点実験を予定しており、研究費を支出しつつ効率的に推進したい。大規模実験のための実験環境の構築を進める予定である。出張を伴う研究調査および成果報告は許される社会情勢になれば積極的に行う予定である。
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