2020 Fiscal Year Research-status Report
携帯小型無人固定翼機のスマート飛行戦略実現を保証する有理多項式ファジィ制御
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19K12134
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 一男 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (00227125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 基康 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50633442)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ファジィ制御 / 知能ロボット / Unmanned aerial vehicle |
Outline of Annual Research Achievements |
1 飛行軌跡設定法の提案 本研究では,Serret-Frenet座標系でのcurvatureとtorsionのパラメータ変更による汎用的飛行軌跡設定法を新たに提案した. 従来から提案されてきた飛行軌跡設定法では,curvatureとtorsionのパラメータは飛行前に事前に設定しなければならないため,飛行中に障害物を検知しても,飛行ルートを自在に変更することは困難であった.本研究では,軌跡を自動更新する飛行ルート自動生成アルゴリズムの開発を行った.これにより,様々な飛行経路追従タスクへの本提案手法の適用が可能となった.
2 有理多項式ファジィシステムに対する制御系設計の改善 前年度に導出したUAVの飛行効率の最適化,アクチュエータ飽和などを考慮したSum-of-Squaresに基づく設計条件を解いてフィードバックゲインを得ることが難しい場合があるという状況が認められた.これはSum-of-Squaresで記述されている条件が厳しいことを意味しており,これらの条件の改善を行った.具体的には,Positivstellensatzの導入によりSum-of-Squaresに基づく設計条件の緩和を試みた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,Serret-Frenet座標系でのcurvatureとtorsionのパラメータ変更による汎用的飛行軌跡設定法を新たに提案することができた.また,有理多項式ファジィシステムに対する制御系設計に関しても実機に対応した改良に成功した.しかし,コロナ感染拡大に伴い,北海道JAXA実験場での実証実験を行うことができなかった.
1 飛行軌跡設定法の提案 (1)Serret-Frenet座標系でのcurvatureとtorsionのパラメータ変更による汎用的飛行軌跡設定法提案 (2) curvatureとtorsionのパラメータ事前設定不要のアルゴリズム構築 (3) 軌跡を自動更新する飛行ルート自動生成アルゴリズムの開発 (4) 様々な飛行タスクに関するフィージビリティーの検証
2 有理多項式ファジィシステムに対する制御系設計 (1) UAVの飛行効率の最適化,アクチュエータ飽和などを考慮したSum-of-Squaresに基づく設計条件の再考 (2) Positivstellensatzの導入による条件緩和
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ感染拡大に伴い,北海道JAXA実験場での実証実験を行うことができなかったため,この令和2年度に予定していた実証実験を確実に実践し,合わせて令和3年度の研究実施計画を着実に実行する.具体的には, (1)令和2年度の研究成果に対する北海道JAXA実験場での実証実験 (2)軌道追尾収束性を保証する設計条件の導出 (3)自動離陸制御の開発および自動着陸アルゴリズムの開発 (4)(2)から(3)の研究成果に対する北海道JAXA実験場での実証実験
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Causes of Carryover |
提案設計手法およびアルゴリズムの実証実験として,北海道JAXA実験場での大規模な実験を予定していたが,コロナ感染拡大のため実験を取りやめるに至った.ここで使用予定であった経費が全額未使用となってしまった.この未使用分は次年度の北海道JAXA実験場での経費として使用する予定で,次年度は今年分の実験を含めて,実験回数を増やし,実証実験を執り行う.
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