2020 Fiscal Year Research-status Report
樹状突起ニューロンによる非線形的フィルターをもつ畳み込みニューラルネットワーク
Project/Area Number |
19K12136
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
唐堂 由其 金沢大学, 電子情報通信学系, 准教授 (70636927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
唐 政 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (90227299)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 樹状突起ニューロン / 畳み込みニューラルネットワーク / 超非線形的フィルター |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、畳み込みニューラルネットワーク(CNN: Convolutional Neural Network)をはじめとする深層学習(ディープラーニング)はさまざまな機械学習タスクで驚異的な性能を実現していて、画像認識分野における躍進は研究業界のみならず広く一般的に大きなインパクトを与え,現在の人工知能ブームの顔になっている。 しかし、現在の畳み込みニューラルネットワーク(CNN)における画像の局所的な特徴抽出を担う各畳み込み層(フィルター)では、単純な線形荷重和が用いられているため、特徴の微小平行移動に対する不変性は実現できるが、回転やアフィン変換のように、より複雑な変化に対する不変性は実現できない。 R2年度において、本研究は現在の畳み込みニューラルネットワークにおける画像の局所的な特徴抽出を担う畳み込み層に非線形な特性を利用し、画像の画素とフィルターの画素の相関(画素値の積)を空間的線形荷重とし、その後に非線形シグモイド関数(S(・))を適用する;更に、隣接する画素の相関性から、非線形処理後の画像の画素とフィルターの画素の相関(画素値の積)を樹状突起におけるシナプス間の非線形相互作用を利用し、更に掛け算(min)とすることにより、回転やアフィン変換のような、より複雑な変化に対する不変性が実現できる非線形的フィルターを実現した。 更に、樹状突起ニューロンを用いた超非線形畳み込みニューラルネットワークの実装を行った。具体的に、樹状突起ニューロンを用いたの非線形フィルターを用いて、現在の畳み込みニューラルネットワークと同様に、非線形フィルターを用いた畳み込み層と現在のプーリング層の順に、複数回繰り返すことによって構成される非線形的畳み込みニューラルネットワークを実装し、その動作を確認した。また、それを現在の畳み込みニューラルネットワークと性能やコストなどの面から比較研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
R2年度において、主に樹状突起ニューロンを用いた超非線形的フィルターの畳み込みニューラルネットワークの実装を行った。その研究成果として、査読付き学術論文を8篇、国際学会論文を14篇を発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
画像認識と医療画像診断システム開発への適用(R3年度) 金沢医科大学からの正常40例早期糖尿病 40例ほどの組織をスキャンした画像の生データを使い、本研究で提案した非線形的畳み込みニューラルネットワークで画像認識への有効性を確認した上で、医療画像診断システムに適用し、実用化を図る。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスによる影響
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Research Products
(22 results)