2021 Fiscal Year Annual Research Report
Quantifying mindfulness: Characterization of meditative brain states using an evolutionary optimization
Project/Area Number |
19K12145
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
日和 悟 同志社大学, 生命医科学部, 准教授 (00771247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣安 知之 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (20298144)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マインドフルネス / 瞑想 / 脳機能 / マインドワンダリング / 機能的結合 / MRI / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
マインドフルネスは、瞑想を通じて思考の彷徨いに気づき、適切な方向に注意を向けやすくなる方法として広く用いられている。本研究では、脳機能情報に基づいた科学的な実践支援法の構築を目的として、脳活動の計測と独自の解析技術により、瞑想に伴う実践者の変化と軌跡を「見える」化し、実践者にフィードバックする技術の研究に取り組んだ。具体的には、以下の研究開発項目に取り組んだ。 (1) 静的解析: 瞑想初心者が集中瞑想を行う際の脳機能変化の分析: (2) 動的解析: 集中瞑想に伴う脳状態変化の分析およびマインドフルネスの定量化 (3) 社会実装: 上記技術のぼんやり運転検知への応用 (1)では、fMRIにより大学生・大学院生を対象とした集中瞑想における脳活動を計測をした。さらに、統計的クラスタリング手法の適用により、初心者が集中瞑想を実践する際に生じる脳機能的な変化は、8 つの脳領域のネットワーク構造の増加により特徴づけられることを明らかにした。また(2)では、これらの集中瞑想に伴う脳状態の動的な変化を見える化し、マインドフルネスを定量化する方法を開発した。(3)では、この技術を自動車運転中のぼんやり検知技術に応用し、ドライバーの脳活動から、漫然運転の程度を予測できる可能性を示した。多くの瞑想の実践プロトコルは、仏教やヨーガにおける実践者の体験をベースに構築されているが、その定義は非常に抽象的かつ主観的である。このため、適切に実践できているかの客観的な判断が難しく、熟練の瞑想者との対話を通じて、自らの体験を共有し、適切な指導を受けながら体験的にその方法論を獲得する必要がある。一方で指導者の質を担保する仕組みは未だ整備されておらず、不適切な指導を受け、有害事象につながる可能性もある。本研究の成果は、瞑想実践と指導に脳活動に基づいた科学的な基準を提供し得るものであり、前述の課題を解決に導くものである。
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Research Products
(3 results)