2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K12149
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
松本 有央 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究グループ長 (00392663)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニューロン / カテゴリー / ニューラルネット |
Outline of Annual Research Achievements |
人間のカテゴリー分類機能は、生活する上で非常に重要な機能である。しかしながらその神経機構はまだ分かっていない。申請者は、物体情報がサルの脳のTE野に到達する前に、イヌやネコを大まかに分類でき、TE野でイヌやネコの境界付近の細かい特徴の差から分類できるようになっていると仮説をたてた。その仮説を検証するために、TE野内に複数の電極アレイを埋め込み、多数のニューロン活動を同時記録する。記録したニューロンデータからデコーディング手法によりニューロンがコードしているカテゴリー情報を解読し、電極アレイ間で比較する。さらに、ニューラルネットワークモデルを構成する。これらにより、TE野内でのカテゴリー情報の処理過程が明らかになる。本研究では、以下の3つの課題に取り組んだ。 [課題1]サルの脳から多数のニューロン活動を同時に記録。サルが注視タスクとカテゴリータスクの2種類のタスクの実行中に、TE野に埋め込んだ3個の電極アレイ(96本の電極)によりニューロン活動を記録する。 [課題2]デコーディング手法の適用。タスク2で記録したニューロン活動からカテゴリー情報に関する情報を解読し、解読した情報の内容の時間変化や電極アレイ間比較を調べる。 [課題3]ニューラルネットワークモデルの構成。ニューロン活動からニューロンモデルのパラメータを推定し、そのパラメータを用いてニューラルネットワークモデルを構成する。 最終年度は課題2を実施し、TE野のニューロン集団がカテゴリー学習の前後で画像に対する応答の後半部分でデコーディングの成績が向上していた。これは、TE野のニューロンがカテゴリー学習によって変化する可能性を示唆する。本結果は海外の学会で発表した。研究期間全体では、深層ネットとTE野の比較結果について、国際誌に採択された。さらに深層ネットと連想記憶モデルの統合モデルを構築し、国際誌に採択された。
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[Presentation] Neural and behavioral correlates of discriminating facial expressions with different skin textures in macaque monkeys2023
Author(s)
林 和子, 松本 有央, 松田 圭司, 三浦 健一郎, 山根 茂, Eldridge MA, Saunders RC, Richmond BJ, 永井裕司, 宮川尚久, 南本敬史, 岡田真人, 河野 憲二, 菅生(宮本) 康子
Organizer
日本生理学会 第100回記念大会
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