2022 Fiscal Year Research-status Report
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19K12161
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
染谷 博司 東海大学, 情報理工学部, 准教授 (00333518)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 進化型計算 / 最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請課題「進化的同時最適化法によるメトリック空間最適化」では,十分に信頼できる評価関数が得られない最適化問題を研究対象とした新たな問題領域「メトリック空間最適化 (metric space optimization) 」に取り組み,その研究意義を示す.また,具体的な接近法として,進化型計算に基づく最適化法「進化的同時最適化法」を提案する.例題とする3つの時系列最適化問題に適用し有効性を評価することで,本問題領域の問題特性を明らかにする.これらにより,実問題のモデリングや問題設定に対する新たな知見を提示する.申請時までの調査において,今後の課題として次のことが挙げられていた.調査項目1:テスト関数ベンチマーク問題セットにおける提案手法の有効性調査,調査項目2:音波形ベンチマーク問題セットにおける提案手法の有効性調査,調査項目3:医用動画像位置合わせ問題への接近,調査項目4:多期間献立計画問題への接近.
4年目にあたる2022年度は,調査項目4に関連して,複数の意思決定者にて構成される献立作成問題の定式化と遺伝的アルゴリズムをベースとした接近法を査読付き研究開発レターを公表するに至った.一汁三菜を基本構成とした献立について,主となる食材や味付けなどを多値列挙型の遺伝子にて表現した.接近法については,並列分散型の対話型遺伝的アルゴリズムに制約エージェントを導入した.また,本問題領域に関連する発展的な調査項目として,方向統計量に基づく目的関数について取り組み,その問題特性に関して知見を得た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究成果の一部を査読付き研究開発レターとして公表するに至ったものの,他の獲得知見については未公表の段階にある.
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の延長を申請した.引き続き,現在進行中の研究について,有効性を示す実験データおよび獲得知見の公表を目指すと共に,本申請課題を総括する知見の獲得を試みる.
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Causes of Carryover |
昨年度までと同様,新型コロナウィルスの影響により,想定していた出張計画を変更した.まん延防止等重点措置や緊急事態宣言などによる出張自粛や研究機関への入構自粛などの影響は和らいだものの,市中感染状況は安定せず,依然として不安感の残る状況下にあった.これらを考慮し,数値シミュレーションおよびプログラム開発用の計算機の購入計画に変更があり差額が生じた.差額分は,次年度以降の計算機購入に使用する予定である.
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