2020 Fiscal Year Research-status Report
会話ロボットによる相手の良さを引き出すインタビュー対話の研究
Project/Area Number |
19K12174
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Research Institution | Kagawa National College of Technology |
Principal Investigator |
篠山 学 香川高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (60508232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 和幸 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (90509754)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 発話意図タグの設計 / 発話意図タグの付与 / タグ付きインタビュー対話コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は,インタビュー対話コーパスに付与する発話意図タグの設計と発話意図タグの付与を行った.発話意図タグの設計は前年度に一度行っていたが,タグを付与する予備実験を行ったところ,作業者間の一致度は高いものの特定のタグが非常に多くなる傾向にあった.そのため,新たに発話意図タグはメインタグ8種類,サブタグ14種類を設計した. 次に発話意図タグの付与実験を行った.インタビュー対話コーパス30対話に対し,作業者10名が延べ49999発話(1対話につき3名または5名が付与)に発話意図タグを付与した.作業者は研究代表者の高専に所属する学生5名と研究協力者の大学に所属する学生5名であった.付与した発話意図タグの信頼性を評価するため,一致数やFleissのκ係数を用いた.一致割合は「3名がタグ付与」のとき89.4%となった.タグの出現頻度も最も多いタグで全体の17.8%となっており極端に多くなることなく,18種類の発話意図タグのすべてがある程度の頻度で出現していた.Fleissのκ係数はメインタグのみの「3名がタグ付与」のとき0.72(substantial agreement),サブタグを含めた場合0.55(moderate agreement)となった.このことから,設計したインタビュー対話コーパスへの発話意図タグにある程度の信頼性があることを示した. インタビュー対話システムの応答文の生成には多くの発話文生成処理が必要となる.そのうちの不足格を判定し問い返す処理は既存の手法を実装した. 研究成果としては,研究代表者は人工知能学会第91回言語・音声理解と対話処理研究会と情報処理学会第83回全国大会で2件の発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りにインタビュー対話コーパスに対し発話意図タグを付与した.インタビュー対話コーパス30対話に研究代表者と研究協力者の学校の学生それぞれ作業者5名(計10名)が付与した.作業者間の一致率も計算し,信頼性があることも確認できた.
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー対話システムが未完成なので発話文生成処理を新規に作成する.また,人の良さを引き出すために必要な対話回数を既存の対話から決めて,基本となるインタビューの流れを決定する.その後,対話実験により評価を行う.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は学会がオンラインとなり旅費がかからなかったためである.翌年度はコーパスのタグ付与の謝金とし,タグ付与済みコーパスの拡充に使用する予定である.
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Research Products
(2 results)