2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K12182
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
参沢 匡将 富山大学, 学術研究部工学系, 准教授 (90398991)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ニューロマーケティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題では「脳活動を集団としてどのように利用するか?」の解決を,最終的に集団脳活動を用いた推薦システムを構築することで解決することを目的としている。集団の脳活動を利用するためには,脳活動の個人差について検証する必要がある。本申請課題では推薦システムを対象としているため,購買意思決定要因として重要な「選好」を対象とした脳活動データが必要であるため,選好に関する脳活動を取得するシステムを開発した。具体的には,ディスプレイ上に商品の写真を提示し,その商品に関する選好度合いを評価するシステムを開発した。また,脳活動データはNIRSを用いて取得するが,リアルタイムで脳活動を処理できるようにしているため,構築予定である集団脳活動を用いた推薦システムをオンラインで動作させるための準備が整ったといえる。 上記で構築したシステムの動作確認などを行うために,被験者5名に対して予備実験を行った。まず,動作に関しては問題なく,リアルタイムに脳活動データを取得できることを確認した。実際に得られたデータに関しては,選好度合いごとに脳活動データを分類し,比較した結果,選好度合いによって脳活動の大きさが異なることを確認した。さらに,脳活動の個人差に関しても被験者ごとに同じ選好度合いであっても脳活動の大きさが異なる傾向があることが確認できた。また、活性化する部位にも個人差があることから,これらを考慮したモデルの構築が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
人を対象とした研究であるため,研究倫理審査委員会からの承認が必要であり,研究計画を推敲していたため,承認に少し時間を要してしまいシステム開発,実験の開始が遅れたため,予備実験で終わり,本実験を開始できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
予備実験により本申請課題に必要なデータを取得できる状況になっているため,再度最終確認を行い,本実験を実施する。ただし,実験室が密閉空間になり,センサの装着なども対面で行うため,コロナウイルスに関する対処を十分に行う必要がある。 本実験の実施が難しい場合は,予備実験結果を用いて集団脳活動を用いた推薦方法の方向性を検討し,本実験の結果が得られた場合にスムーズに研究が推敲できるように努める。
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Causes of Carryover |
本実験までを行い,解析環境などを整える予定であったが,予定より遅れており予備実験まで終わっているため,システム開発補助,被験者5名分の謝金を使用した。 本格的なシステム構築のための物品購入及び本実験を行うための被験者への謝金への使用を計画している。
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