2019 Fiscal Year Research-status Report
Co-creation of taste by taste-communication between users
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19K12196
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
福本 誠 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (60422028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 良子 関西大学, システム理工学部, 准教授 (30511711)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 味探索 / 対話型進化計算 / 複数ユーザ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題「味コミュニケーションによる味の共創」は,遠隔地の複数ユーザが参加して,解探索アルゴリズムをもとに共通して好まれる味を作り出す技術を確立するものである.一般的に製品として販売されている飲食物の味は,企業などが創り出し,ユーザはそれらを一方向的に味わうことになるが,ここではユーザの好みや感性を取り入れ,飲食物の味を作り出すことになる. 2019年度の研究計画は,まずユーザ1名による味探索を目的とする対話型進化計算(IEC; Interactive Evolutionary Computation)の実現であった.これは,アルゴリズムを含む手法の提案だけでなく,システムの構築,検証実験までを含む内容であった. 具体的には,飲料の味探索として,複数のジュースを混合する手法の提案とシステムの構築,さらには実験を通じた提案手法の有効性の検証を行った.システムそのものの課題として,水流ポンプに起因する動作の不安定さが残るものの,実験結果は良好であり,進化計算アルゴリズムにおける世代の更新に伴い評価値が上昇する傾向が観察された.この段階で,2019年度の目的はほぼ達成されたと言える. さらに,上記の研究を押し進めた内容として,2名のユーザが同時に参加する味探索のための手法を提案した.未だ試験的な段階ではあるが,評価値の推移を観察するところまでは進んでいる.これは,2020年度の計画に踏み込んだ内容である. 上記の結果について,国内外での学会における発表を行った.その他,IECに基づく音や香りについても幾つかの研究発表を実施した.本研究課題と関連が強いため,技術の進展における相乗効果が期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度の計画「ユーザ1名による味探索IECの実現」は遂行できたと考えられるため,おおむね順調に進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
1ユーザのによる味探索IECについては,システムのポンプをより精度の高いものに交換することで,システムそのものの精度向上を目指す.また,2020年度は複数ユーザが参加するシステムの構築と有効性の検証を行う.これらの取り組みの中で,最終的な目標である遠隔地のユーザが参加した場合の動作の安定や,非同期な参加にも耐えうるアルゴリズムの改良,システムの構築が課題となる.
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Causes of Carryover |
2019年度は,本研究課題の申請時に構築済みであった試作機を用いて検証実験を継続し,提案手法と構築したシステムの問題点の洗い出しを行った.その結果,精度向上のために制御部分の改良が必要であることがわかったため,2020年度以降に改良のための機材等に予算を使わせて頂く予定である. また,2019年度末に予定,計上していた旅費について,一部の学会が開催中止となったため,2020年度以降での使用に変更した.
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Research Products
(9 results)