2022 Fiscal Year Annual Research Report
An advanced image registration technique for supporting rapid medical image diagnoses
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19K12219
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳永 旭将 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (50614806)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | イメージレジストレーション / 非剛体イメージレジストレーション / 医療画像処理 / マルコフ確率場 / カーネル密度推定 / 距離学習 / EMアルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度において, 変形を記述するマルコフ確率場モデルに対し, 制御点同士の非対称な相互作用を設定するアイディアを導入した。これにより, データ欠損や不鮮明な領域を含む画像に対する位置合わせを, より効率的に実現できる可能性を確認した。この時点では, 相互作用はSIFTのような画像特徴量に基づき, 画像の局所的な類似度を評価することで行っていた。2022年度においては, SimCLR (Ting Chen et al., 2020)やSimSiam (Xinlei Chen and Kaiming He, 2020)のような自己教師あり対照学習を導入することで, 位置合わせ対象画像の特徴に応じて相互作用の非対称性を設定するアイディアを導入した。この際, 前年度よりも様々なスケールの自由変形を位置合わせ対象画像に加えることで, 位置合わせ対象となる画像ペアにおいても, 局所的な空間構造の対応関係の確らしさをより安定的に推定できる工夫を加えた。網膜画像の位置合わせに基づく簡単な実験の結果, このようなデータ駆動的な方法でも, 欠損画像の位置合わせ精度が改善するような相互作用の非対称性を設定できることを確認した。対応関係の確からし さの推定なども含めたトータルの計算コストが大き過ぎることが課題であったが, 最終年度においては, データ駆動的な画像の類似度計算の処理を汎用的に表現し, 提案技術全体をPythonプログラムとして実装した。また, 網膜画像を中心とした医療画像に対し, 提案手法の実用性の検証を行い, 基盤となるデータを収集した。一連の成果の知財整理と, 論文投稿の準備を進めた。計算速度を数倍に向上することができたものの, 1枚の画像の位置合わせに数十秒の時間を要しており, 実用上十分と言える処理速度を達成することはできなかった。
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