2020 Fiscal Year Annual Research Report
次世代オンライン議論支援システムにおける議論設計手法の研究
Project/Area Number |
19K12236
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 直子 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (20835996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 孝行 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50333555)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | オンライン議論 / CSCW / 合意形成支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
事業初年度の2019年度には自動ファシリテーション機能を搭載したオンライン議論システムの効果的な利用法を探るため、参加者のニーズ、自動ファシリテーション昨日の特徴、調査法の観点より、「共創的議論」および「対立議論」に焦点を当て、議論設計の検討から議論実験を実施した。結果として実地利用では、提案手法により、各催事の意義を高める効果的な意見の収集を実現。また、参加者への当該システムの知識獲得度に関するアンケート調査では、過半数の肯定的な意見を獲得した。 2020年度においては、2019年度の調査結果を踏まえ、より実地利用を意識した議論設計法の提案を検討していたところ、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により人々が実際に集合し議論を行うことが困難な状況となり、オンライン会議システムの需要が急速に高まった。ビデオ会議も可能であるが、インターネット環境の差異や時間的・空間的制約が存在するため、テキストベースでの会議の需要も高まることが想定された。そこで実験実施環境の制約と併せ、完全テキスト型オンライン議論の施行法の研究に注力した。具体的には、主催者情報を最小限提供した状況で、初見の一般匿名参加者によりオンラインシステム上で議論を実施した場合の議論の成立について調査を行い、その結果を用いて、完全オンライン議論の効果的な議論設計について検討することを予定していた。しかしながら、2020年度途中、研究代表者の応募資格の喪失により事業の廃止が決定した。事業の廃止までに行った2020年度の研究活動にて達成した事項は次の通りである。1.初見匿名参加者による完全オンライン議論実験法の確立:インターネット被験者募集・獲得の実現、被験者用資料の作成、初見匿名の参加者による議論の成立。2.議論実験評価法の候補案の選定:議論構造の深度による評価、アンケートおよび投稿意見による複合的意見変遷の分析。
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