2020 Fiscal Year Research-status Report
Study on mentor support system with learning analytic data and health data
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19K12249
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤村 直美 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 訪問研究員 (40117239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞崎 義憲 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 准教授 (10437775)
多川 孝央 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (70304764)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | BYOD / LMS / 学習履歴 / 教育改革 / 授業改善 / メンター制度 |
Outline of Annual Research Achievements |
教育データの活用については、必要な学内規則の整備や体制について検討し、提言して既に我々の手を離れている。ただし2020年10月に大学の執行部の交代に伴い、総長、情報担当理事と教育担当理事が交代し、また新型コロナウィルスへの対応という視点から 教育データの取り扱いを検討・対応することになったために、教育データの利活用の規則や体制の整備がこれまでの予定通りに継続される見通しは立っていない。 2020年度には、教育データの活用を行えるようになるという前提でいくつかの検討を行なった。例えば、健康データや通学、アルバイトの状況などのデータの収集と活用である。これまで健康データは個人を特定しない集団としての形式での利用は学生に説明してデータ収集している。ただし、個別の調査や研究に利用することについては、大学の対応としては、手付かずである。 学生に直接入力してもらうデータ、例えば、居住地域、通学手段、通学時間、修学にかかる経済上の不安の有無、修学にかかる学問上の不安の有無、バイトの有無、就寝及び起床時間、学習以外にインターネット利用などに使う時間、勉学の際にどのような媒体で情報収集を行うか(情報に到達するまでに使うもの全て)、友人の有無、友人との接触頻度(対面、ネットを問わず)などはやり方次第で、収集可能であると考えている。ただし、新型コロナウイルスの影響で、当初の見込み通りには進まない可能性がある。 これらのデータをある程度入手できるという仮定の元で、成績データと健康データの関連等を解析するための仕組みをAWSのクラウド上のインスタンスも使って検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度に行った研究に基づいて、成果をまとめたものが査読付きの論文として採択された。 藤村直美、多川孝央、眞崎義憲、九州大学における教育データの利活用とそのための枠組み、大学情報システム環境研究(ISBN 1343-9928)、pp.23-29, Vol.23, 2020年7月 Moodle等が収集しているデータや健康データ、学生向けのアンケートデータなど、必要なデータを入手できるという想定のもとで、それらを活用するための仕組みの構築を検討している。そのためAWSのクラウド上で、データを処理するための可能性を検討するために、Moodleを動かしている。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目は制度的な問題を扱い、教育データを利活用できるように組織や規則の整備のための提言に注力した。2年目は教育データを活用した「メンター制度」のプロトタイプを実現するために、どういうデータ項目に注目すべきかの検討を行い、必要なデータ項目や提示方法について検討を行った。最終年には、検討結果を実際の運用にも使えるように、データを活用するためのシステム「メンター制度」のプロトタイプを実現し、運用・評価を行う。その結果、問題点を洗い出し、余裕があれば、さらなる活用に結び付けられるような改善を行う。 なお、教員は新型コロナウイルス対策のため、遠隔授業へ対応するための教材準備に忙殺されていること、特に共同研究者の眞崎准教授は九州大学新型コロナウイルス危機対策本部で、対策の立案・実施に中心的な役割を担っているために、時間の制約が厳しい状況が今後も続くと推定される。
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Causes of Carryover |
引き続き新型コロナウイルスの感染拡大防止のために学会や研究会は現地開催の中止またはオンラインへの切り替えが行われている。元々国内外の研究会に直接参加するための旅費を中心に申請していたが、こういう状況では旅費としての使用見込みが立たない。現行の研究計画では研究遂行上不可欠な機器はなく、ソフトウェアや消耗品での支弁を考慮しているが、予算としては余る見込みで、残った予算については、使用せずに、返却する計画である。
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Research Products
(1 results)