2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K12252
|
Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
渡部 有隆 会津大学, コンピュータ理工学部, 上級准教授 (30510408)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 学習支援システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトでは、昨今のデジタル社会で重要視されているプログラミング教育における自主学習と指導の効率化、さらには教育格差の是正を目指し、高度な学習支援機能を備えたユーザインタフェースを開発する。2021年度は、本研究構想を実現するための理論となる教育データマイニング及びシステムのユーザインタフェースに関する研究成果を発表した。具体的には、プログラミング教育の現場から得られた学習者のデータを解析する機械学習モデル、ソースコードを機能レベルで分類する機械学習モデル等を開発した。これらのモデルにより、学習者、課題、学習履歴、プログラムを含むデータの分類やルールマイニングが可能となった。これらは、本研究の目的とするプログラミング支援機能に欠かすことのできない基礎要素となり得る。また、自律型学習を支援する適応型ユーザインタフェースの設計を行いプロトタイプを開発した。これらの研究成果は、いくつかの主要な国際学会及び国際論文誌にて発表された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、本学習支援システム構想の原動力ともなる様々な用途の機械学習アルゴリズムを開発し、モデルの精度向上を図ってきた。応用可能な機能として、主にバグ検知、コード補完、コード提案の支援に特化したモデルが含まれる。一方、リファクタリングを支援するためのモデルについては、設計と簡易的な実験に留まっている。一方、ユーザインタフェースに関してはその設計がおおよそ完了し、プロトタイプを実装済みである。ただし、教育現場を実験環境としたユーザビリティテストの評価等による検証と改修が必要である。
|
Strategy for Future Research Activity |
本プロジェクトの当初計画の枠組みの中では、リファクタリングを支援するモデルの開発、及び構築したユーザインタフェースの検証が一部課題として残っている。また、これまで得られた研究成果の執筆や発表も行う予定である。一方、本研究テーマに関する今後の展開としては、昨今研究が盛んになりつつあるソフトウェア工学のための人工知能・データサイエンスを促進するための研究を検討する。具体的には、これまで開発したモデル等を活用したベンチマークデータセットの整理やデータリポジトリの構築を検討し、国内外の研究及び教育活動に貢献することを目指す。
|
Causes of Carryover |
補助事業の目的をより精緻に達成し、さらに未発表の研究成果を学会及び論文誌において発表するため。
|